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【短編小説】両片思い・歌詞風オリジナル

大空を快適に飛んで

雲も山も追い越してく


あなたの視線は釘付け


攫われたコを助けるため

すぐに駆け出す男の子


大変だけどそれがいいみたい


きりりとつり上がった眉も

きゅっと引き結ばれた唇も


今はあのコに注がれてる


ちらっと君の顔を横目に見て

ここにいるよってサインを送る

時々カツンってテーブルにカップを置いて

空想の世界に浸る振りしながら君を待つ



じっと見つめる文字の海

視線は滑らかに動いてく


君の手はずっと同じ形


たまに唇が弧を描き

瞳も細められて楽しそう


情景が見えるって言ってたね


キツめの瞳を緩めて

シャープな頬にはえくぼ


今はどんなシーンなのかな


ちらっと君の顔を横目に見て

ここにいるよってサインを送る

座り直すふりをして肘が君の腕に当たる

お姫様を助けながら隣の姫に気を取られてる



いつおわるかな

いつおわるだろ


ちらっと見たはずが

驚いた瞳に笑みがこぼれる


なぁんだ、一緒だった


大切な君に手を伸ばし

現実のあなたの手を取って


なぁんだ、って笑っていよう


小説を書く力になります、ありがとうございます!トイ達を気に入ってくださると嬉しいです✨