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*読書録* 『エモ消費』 今瀧健登 2023年 クロスメディア・パブリッシング

今日紹介する本はこちらです。

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コンセプト

 エモマーケティングとは、SNSネイティブかつ拡散力の高い存在であるZ世代に訴求する「エモシチュエーション」、つまりPRしたい商品やサービスに紐づくハッピーな共感ができるコンテンツを作ることで、全世界に向けてSNSを通した拡散が起きることを狙います。
 これまでのマーケティング方法で結果が出づらいと感じている人におすすめの1冊です。

概要

 従来のマーケティング方法で結果が出づらいのは、現在は大きなトレンドが生まれづらく、小さな流行が多発する時代だからです。
 これを解決するのがエモマーケティングです。「エモ」とは「ハッピーな共感」のことです。商品やサービスと紐づいた「エモシチュエーション」を発信することで拡散力の高いZ世代に訴求し、多くの人へとシェアしてもらうことを狙います。より多くの人に届かせるために、1つの商品やサービスに対して、感じ方の違うアプローチを複数行います。

「ハッピーな共感」

 商品のPRをするとき、非常に大きなハッピーの演出となるとフィクションの世界になってしまいます。現実に想像しうる、小さな幸せを演出することで、1つひとつのシチュエーションに共感できるように設計します。
 エモが生まれるには、3つの条件があります。経験があること、「ハッピー」を感じること、「コミュニケーション」があることです。つまり、エモとは、誰かとのコミュニケーションを通してハッピーを感じた経験です。

「60点」がミソ

 「めっちゃわかる!」という共感が100点だとしたら、「エモ」は60点くらいの共感です。100点の共感は「すごい」と思っても他人事で終わってしまいます。60点だからこそ、人に伝えたい話題となります。

「エモ」は、行動経済学のアフェクトと近いものなのかなと思いました。アフェクトについては、こちらの記事で書いています。

まとめ

 エモとは自己解釈の中に成り立つものです。誰かとのコミュニケーションの幸せな思い出は、一人一人の心の中にあるものです。具体的に言語化できないけれど、なんとなく共感できるハッピーという解像度の「エモ」だからこそ、人と共有したいものとなります。
 Z世代に訴求することで、 Z世代を媒介として全世界に向けてSNSを通した拡散が起こすのがエモマーケティングです。


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