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「オンラインCafe」がちょうど良いサードプレイスである理由


「サードプレイス」、改めて考えてみるとすごく面白い概念です。

「家でもない、職場(学校)でもない、自分にとって心地よい第三の場所」と表現されますが……さて「家」と「職場」の問題とは……?

ひとつ挙げるとすれば、「家」「職場」という集団の中で「役割が固定されること」でしょうか。


家庭内での、「父」とか、「母」とか、「長女」、「末っ子」などの立場に
「いつも優しい〇〇」、「綺麗好きの〇〇」、「お調子者の〇〇」、「怒りっぽい〇〇」、などの形容詞が追加されます。

職場も同じです。
マネージャー、先輩、新入社員。営業、事務、バイト、派遣。
「仕事ができる〇〇」、「口うるさい〇〇」、「みんなに好かれる〇〇」、「何をやらせてもダメな〇〇」。

加えて、友人関係でも同じことがあると思っています。
親友、趣味友達、同級生、ママ友、年上、幼馴染。
「いつも明るい〇〇」、「なんでも知ってる〇〇」、「AB型の〇〇」、「繊細な〇〇」。


この形容詞には、いくつかパターンがあると思います。
・シンプルに、その人の特性が認知・評価されている時
・周りの人との関係性によって役割が確立している時
・本人が『そのようにありたい』と努力して、それが実っている時
・周囲が「その人らしさ」と一方的に認識している時
などなど。


役割=立場+形容詞 と考えると、思いがけず色々な役割を背負っていることに気が付きます。


この「役割」が確定すると、周囲はそういうふるまいをすることを求めてきますし、自分自身も無意識にそういう自分であろうとしてしまいます。

ポジティブに表現すれば、集団内での「キャラ設定/キャラの割り振り」ですが、実は「レッテルを貼る」ことと紙一重です。
一概に悪いこととは言いませんが、この設定を当然のものとして人間関係を回していると、他人の苦しみに気づきにくいし、何より自分の枷になっていることがあります。


付き合いの長い、1人の友人を想定して書きますが
彼女は「集団の中で、自分がその役割であることが正義」と思っているふしがあります。そして「そうでないと、価値がない」とも思っている気配も。
全然、全然そんなことないのに。

私も、周囲の友人も、本人に「あなたが、いつもの姿でありつづける必要はないよ」と伝えてはいますが、なかなか難しくて。
さらに大変もどかしいことに、彼女と同じ集団にいる私には、彼女にサードプレイスを提供することができません。私がいたら、もう彼女は「いつもの自分」をやらなくてはいけなくなるので。。

彼女は本当に明るくて楽しい太陽のような人で、そして誰よりも繊細です。表向きに「大丈夫そう」な人にこそ、実はこういう苦しみを抱えた人は少なくないのだろうな、と思います。

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#シンカするオトナの部活 では、立ち上げ当初から「サードプレイスの重要性」という点に着目していましたが、半年間活動をする中で、一段と視界がクリアになってました。

特に「オンラインCafe」は、『ちょうどいいサードプレイス』として確立しました。

本来、サードプレイスの定義には以下の項目があります。

「中立領域」
「平等主義」
「会話が主たる活動」
「アクセスのしやすさと設備」
「常連や会員の存在」
「控えめな態度、姿勢」
「機嫌がよい状態」
「第2の家」

実は「会社帰りに一人でゆっくり過ごすカフェタイム☕」は定義上のサードプレイスではないのです。ですが、この項目を満たす場所にアクセスすることは、簡単ではありません。(というか、私には思いつきません。。)


オンラインCafeは、カフェに立ち寄るくらいの時間(1時間)の設定で、
お互いに詳しく知らない人たちと、同じテーマについて話す会です。
テーマは『家を出る日のために』というカードゲームから選定した、生活に関するシンプルなもの。

プライベートな関わりのない相手だからこそ、役割を意識せず、自分自身のことを話せます。また、違う世界を生きる相手だからこそ、自分とは違う意見も、良い・悪いに関係なく「そういう人もいるんだな~」と適度な距離感で受け止められます。#哲学対話 にも似ていますが、議論を深めることよりも、それぞれの意見の広がり・違いを楽しむことを目的にしているので、ちょっと気楽。

私は、運営メンバーとしてこの半年間参加していますが、とても些細な選択にも、人それぞれの考え方や生き方が影響していて、その積み重ねでそれぞれの人が成り立っているのだと実感しました。

同時に、その誰とも違う、自分自身のあり方を見つめなおしました。自分はどんな選択をして、どんな考え方をするのか。それにはどんなルーツがあるのか。。「自分」が明確になることで、「第一」「第二」の場所に戻った時に、余裕が生まれました。
他人から見て、何かが変わったわけではないと思います。
でも「こういう理由があるから、私はこういう考え方をするんだな」とわかっている安心感によって、自分の足元が定まった感じ。

その、ちょっとした安心感と力を得られることが、「サードプレイス」、そして「オンラインCafe」のメリットです。
人と話しているようで、何より自分自身と向き合う時間になっています。

⏹️オンラインCafe 定期開催中です⏹️
月に2回、週末と平日に開催。ほぼ毎回、初参加の方をお迎えしています。
話し足りなければまた次回、満足したらその場限りでOK。
オンラインならではのゆるさと気楽さを活かして、運営しています。
ご興味のある方、どなたでもお待ちしております。

☕10月11日(日)20:30~21:20
☕10月27日(火)20:30~21:30


※お預かりする参加費は、#シンカするオトナの部活 が提供する「オンライン学童」の運営に充てております。

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