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私の母の話

私の母の話

天然ボケという言葉があるが
私の母はその最たる例だと思っている。

大学1年の夏、実家に帰省した際、
家の中からずいぶんな荷物が外に運び出されていた。
理由は聞かされていた。
そう、私の実家にシステムキッチンが入ることになったのだ。

キッチンを総入れ替えするのだから、
引き出しに入っているものから何から何まで
外に出す必要があった。
かなりのものを一度外に出さなくてはならなかったことは
容易に想像できた。

幸い、庭にでかいテントみたいなものがあり、
そこに一時的に非難させることができた。

システムキッチンが実家に
設置されてから使えるまでに
1週間かかるとのこと。

外に出ているものを見ると、
食器、鍋、フライパン、あと電子レンジ。

さすがに電子レンジは
まずいんじゃないかと思い
母に聞いてみた。

私「外に色々出してるけど、大丈夫?皿とかは   
  あとで洗えばいいけど
  電子レンジは壊れちゃうんじゃない?」
と言うと

母「うん そうだね」
 「・・・」

私「えっ いやいや、
  電子レンジは家の中に入れとこうよ」
 「2階に空いてる場所あるし、
  そこに置いとこうよ」
 「これで壊れたら、アホだよ」

母「うーん・・」

私「あぁ なんか意図があるのね」
 「母さん、言ってみてよ」

母「えっとねー 電子レンジもなんだけど」

「私が一番心配してるのは
 誕生日の時のロウソク」


!!!



私「はははっ(笑)」
 「ロウソクはもう溶けてるよ、夏だよ連日30度超えてるのに」
 「それは溶けてるよ(笑)」

母「やっぱり」
 「やっちゃったね(笑)」

私の家族は誕生日には、ケーキを用意して
ロウソクを立てて、火をつけて、部屋の明かりを消して
あの往年の名曲「ハッピーバースデー トゥ ユー」を歌って
願い事をして、火を消すのが私の家の誕生日でした。
母にとってそれが特別だったのだと思います。

皆さんの家族はどうですか。

今後もこの場を借りて母の伝説も記録したいと思います。


ツチノコが少子化で大変です

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