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カミヤ珈琲店のおもひで

「前回に書いたカミヤコーヒー店ってなに?って聞かれてるんですけど!?!?!」

「ああ、妾、平安期はともかく、昭和に入ってからも、京都市内に住んでいた時期が、小さい時からとびとびに5,6年あるんだよ。(生まれは上賀茂御園橋のそばです)」

「いつころですか?」

「昭和が終わる頃かな???その後、3、4回、一回につき、2、3年づつある!いか、妾の感想文じゃ!」

「その最末期(昭和55年あたりから、60年くらい)に出町柳のカミヤコーヒー店によく行ったんよ。。。その頃、住んでいたのは、北のほう、上賀茂神社のあたりだったけどね。が、その頃は、賀茂川の河原沿いの道をぽたぽた歩いて、高野川と交わり、鴨川と名前が変わる辺りまでよく歩きました。そこから橋を渡ると、出町の柳という小説(水上勉さんの著(いいモノガタリストは、両性具有である、典型例ですね。))でもモデルになった出町柳です。で、初めていったのは、1984,5年の暑い夏の日でした。よく覚えています。なんとなく入った駅前の普通の喫茶店で、期待もしていませんでしたが、特別きれいでもなく、どちらかというと狭かった店内で、「I just call to say I love you」 (S. ワンダー)が流れていました。当時、洋楽もよく知らなくて、女性ボーカルだと思い込み、この後、河原町のレコード屋で、黒人女性ボーカルのR&Bなんかでその曲を探したけど、見つからなかったのも、覚えています。数年後、全く偶然、スティービー・ワンダーを知ることになり、R&Bの世界を垣間見ていくことになりますが、原点は、ここにあるのかもしれません。

さて、カミヤですが、

「神戸生まれの本物の味」

という新聞の切り抜きや宣伝文がいっぱいはってあって、普通のコーヒーを頼んだんですが、これが飲みやすくて、一発でファンになってしまいました。特別な味とかするわけでなく、コクと苦み、軽い酸味があり、コーヒーらしい味で、日本人には好まれやすい感じがしました。うま味成分が絶妙だったんでしょうね???

東洋人はグルタミン酸、西洋人はイノシン酸がうま味の根本とよく言われますが、当時、まだ、幼くて、子供の口だったと思いますが、それでもおいしく感じるような味でしたね。

パウンドケーキやショートケーキも見た目は「ごつい」(手作りの生クリームをこてでべたべた塗った感じのごつさ!)のですが、みごとな味でした。もちろん、お金をかけた美味しさだけなら、一切れで、3000円もするようなプレミアムいちごショートなんかには及びませんが、店主のいかついおっちゃんだった人(残念ながら故人)は、そのようなところを目指していなかったんだと思います。普通の人が普通にはいった店が、「あれっ?」って感じにおいしい店。そういう感じしました。

大阪育ちの私にも気分よく馴染めて、暑い日は、何時間もコーヒー一杯とパウンドケーキで粘った覚えもあります。ホットケーキもちょっと粉っぽい感じでしたが、メープルシロップがカナダからの本物の輸入品だったのか(当時、まだ、1ドル200円程度のレートだったはず!_!_!)、うちで普通に食べてるものとは違った気がします。いろいろ懐かしいです。神戸のおぼっちゃんが趣味で始めたお店だったのかもしれませんが、昭和のよき日本の名残を感じました。

で、検索かけると、こんなブログはけーん:::

http://ameblo.jp/ciaokyoto/entry-10293526140.html

そうなんですよね。2007,8年ころ、久しぶりにったら、閉店になってて・・・。そういう事情だったんですねー。確かに、一切無駄口たたかない人で、技術、教えなかったんですね。昭和っぽいです、これも。

ここで、豆を買うとくれる「チケット」や10枚貯めると一杯飲めたコーヒー券、使わなかったので、まだ、大量にあるんですけど、どっかでプレミアついて、ないよね!?!?!?あはは。

なんつーか、昭和は遠くなったな~~と思う、今日この頃でございます。

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