20代最後、エンドロールに名前が載った話

映画「破壊の日」という豊田利晃監督の最新作が行っていたクラウドファンディングに支援させていただいたのが6月のこと。今月24日、公開日を迎えた。

まずはその破壊の日の予告を載せておく。

豊田監督の映画が私は好きだ。記憶が正しければ中学生の頃に観た「青い春」に衝撃を受け、”かっこいいとは何か”みたいなのが載ってる教科書として当時から映画が発表されるたびにアップデートされ生きてきたと言っても過言ではない。影響を受けた作品リストに豊田監督の映画がいくつも入っている。それを発表する機会なんて無いけども。

なんというか…豊田監督の映画のかっこよさはいろんな点があると自分では思っていて。

まず言葉。セリフ。を言ってる役者さんの言い回し。喋ってなくても黙っててもかっこいいというか。ていうかかっこいいって言葉ばかり連発してる自分の表現力の無さ……学が無いってのは悲しいね。

それからキャスティング?高頻度で出演してる役者さんの方々は当たり前のように毎度シビれるんだけど、お笑い芸人さんが出演していることが自分の中では当初すごく新鮮だった。千原ジュニアさんとかピースの又吉さんとか。青い春の又吉さんがめためたに好きだった。

そして。一番自分の中のかっこいいに直結してる部分が音楽です。

青い春のTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT、I'M FLASHのI’M FLASH BAND、蘇りの血のTWIN TAILとかとかとか音楽がかっこよすぎる。黙る。かっこよすぎて説明がいらないので黙ることにする。

音楽といえば、今回の破壊の日でもGEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーさんが出演していて、私は今年2月に弘前Mag-Netという今はもう無いライブハウスでGEZANと踊ってばかりの国のツーマンを観に行ってて。その時のGEZANのヤバさと言ったらなかった。正直今まで生きてきた中で見た衝撃的だったライブ3本の指に入っている。衝撃的すぎて長々と語る気が起きない。でもライブ後の自分を表現するなら、こういうライブに出会えるなら生きてなきゃな、と思えた感じです。

そんなこんなで24日公開された破壊の日。クラウドファンディングで支援させてもらった項目の中に、『エンドクレジットに名前を記載』という特典があったので、何か不具合?が無ければ私の名前も載っているはず!夢が叶うってこんな感じなのかな〜と、まだ映画館で観てないのでポワーンと思っています。

あ、違った。

数日前に鑑賞券も届いたのですが豊田監督の直筆と思われる筆書きのお名前と、私の名前もそれで書かれていたお手紙を見た瞬間、テンション上がりすぎて憧れの豊田監督に名前見られたのかな!(?)とか今までの人生を思い出してひとしきりドキドキした後、放心状態になりました……。

破壊の日の上映予定に私の住む県の名前はまだ無いですが絶対に観る。観たいじゃなくて、観る。安全に。冷静に。でも心の中は真っ赤にして。

それからこれも書いておきたいんだけど、破壊の日の公開前日に行われた前夜祭、渋川清彦さんと切腹ピストルズが演奏しながら渋谷を行脚したあの冒頭なんだけど、ねぶた祭のお囃子みたいで静かに滾るものがありました。今年はねぶた祭無いからね。ねぷた祭も三社大祭も無いからね。青森に夏は無くなった。

だけど私にはこの映画を見てやるという目標がある。

明日また年齢を重ねます。20代最後に尊敬している監督の映画のエンドロールに名前が載った(はず)。

いろいろあるけど、やっぱり、生きてなきゃなー。

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