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さすが、スーパーマン


今日もえらく静かな職場だったが
あそこではほぼ耳にしない声に顔をあげると
小さなスーパーマンがいた。

マントをなびかせ、楽しげに入ってくる姿に
思わず顔がほころんだ。
何か取りに寄ったパパに
ついてきたスーパーマンだった。

子供のあの素直な声というか音というか
一瞬で場の空気を弛ませる天才だなと
いつも思う。
まぁ家で奮闘されてる親御さんからみたら
何言ってんのと言われそうだが
いつも通りの淡々とした空気の中だったので
彼のひと言ふた言の音が
ふんわりとその場を和らげた。

ほんの10分くらいだったが
そのスーパーマンは騒ぐこともなく
でも興味津々でキョロキョロし
「すごいねー」「おおきいねー」
と声を弾ませてた。
普通のオフィスだが、デスクの高さと同じ位の彼からしたら、たしかに。

職場はこういうもの
と私のどこかにあったのか
彼の "音" が現れた瞬間に
本当に見事に場がゆるんだのを感じて
改めて、邪気のない、そのまんま
みたいなのを感じさせてもらった。

言葉や音は、見えなくも
その場を変えるチカラをもっているもの。

帰る気配にまた顔をあげたら
フツーの男の子がぴょんぴょん跳ねていた。

マント似合ってたのになぁ。



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