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一番の弱者は○○。恨み辛み歪みは、すべて低いものに流れていく

オーバードーズ(医薬品の過剰摂取)のニュースを初めて聞いた時。暴走族とか。未成年の飲酒とか。羽目を外した調子のいい奴らの悪ノリだと思ってました。しかし、今週のヤングマガジンをみていたら気づいたのですが、アルコール依存と一緒で、意識をふわふわさせることで世間や社会への恨み辛みやストレスから逃れたくてやってるんだなと気づきました。薬物依存なんですよね。現実逃避の手段というか

全員が全員そうとは限りませんが、未成年でお酒は買えないし高いし、危ないドラッグも高いし買えないし怖いし、そうだ、身近のあれならトリップできる!とそういう流れなんだと気づいて、これはやばい話だなと題名の件を思ったので整理しておきます。








本当の弱者とは誰か

高齢のヨボヨボ老人?
シングルマザー? 
貧困に苦しむ派遣社員(非正規雇用)?
奨学金という借金を毎月している苦学生?

パッと思い浮かんだものは各自あると思いますが、私が思う本当の弱者とは、若者や子供です。というのも、若者や子供は何も持っていないからです。

知識がない(無知や未知)
実績・能力がない(未経験、経験不足)
資本がない(お金や設備や道具をもっていない)

サバイバルで考えた方がわかりやすいでしょうか。道具やシェルター(家)やらを作り上げて今を暮らしている人と比べて、今日初めてここにきて、何も持っていない人。何をするかもわからない人。何もできない人。どちらが弱者でしょうか。どんな時代であっても、常に、その時代の若者や子供が一番の弱者だと思います。なにもないのだから。

ヨボヨボ老人やシングルマザーや派遣社員やらも、弱者かもしれませんが、体験や経験や資本を持っています。さらに言えば、自己決定自己責任でその道に辿り着いた部分もあります。構造的社会的問題で現在の貧困はあるかもしれませんが、それを差し引いても、なにももっていない、若者や子供が一番の弱者であることは変わりないと思います。





肉体的能力と腐敗や老い

狩猟採集の時代ならば、物が腐ることで区切りができ、若者や子供には、肉体的資本という特権が機能していました。

大人は賢いかもしれないが、実務をやる肉体腕力が衰えていく。そのため若者が実務を行う。段取りを大人から学んでいき、いずれ一人でできるようになる。いつしか、肉体的能力の強さで大人を打ち負かし権力実務共にトップに立つ。そして、衰えと新しい世代の芽生えから、今度は大人の教える側になり、以後繰り返し循環していく。 

しかし、現代は資本主義で回っています。お金は腐りません。資本は腐りません。なので老いや衰えからくる自然の循環は絶たれています。言い換えるならば、持っている奴はずっと持っていて。なにももたない若者や子供は、ずっと持たないままです。





弱者というはけ口

弱いことは悪い事ではありません。しかし、弱いということは上記の通り、なにももっていない為に、強いものの言いなりになるしかない。方法や手段を自分で選べないということです。なので、強いものが悪ければ、弱いものには、悪が押し寄せられます。

最低賃金やそれ以下で労働力としてこき使われたり
若さの性的肉体資本を、お金で搾取されたり(パパ活のオトナ的な)
子供は、親の言うことや命令を理不尽でも、従わないといけなかったり

現代では、その若さの肉体的特権すらも、大人に搾取されていきます。というか、それしか差し出す術がないので、そうしてまでも若者や子供は生きようとするしかないということです。

最初の話の通りで、何も持たない若者は弱者として、その社会の大人からいいようにされて、いいようにされる重圧から、オーバードーズになったりする層もいるわけです。海外のガラの悪い地域なんかだと、貧困層の若者や子供は犯罪集団に流れていったりするわけで……なにもない若者や子供が生きるためにがむしゃらになっているわけですね。大人や社会の搾取で若者や子供が一番苦しみ、何ももっていないからこそ、選べることもなく、それに従わざるを得ないという状況がちらほら日本でも起きているわけですね。






若者や子供を助けるロジックの変化

若者や子供は未来を作る存在だ!大事に!とかよく言われます。しかし、それを聞く自分も同じ様に今を生きているわけで、自分も”今と未来”に関連しています。若者の未来?俺にも未来がある!となってしまい、そのロジックは正直心に響きません。

しかし、これまでの話を踏まえて、救急救命の医療現場のトリアージのように、症状を分類して、緊急度の高い人から治療に当たる。その方が全体の生存率が高くなる。というロジックのように、一番厳しい弱い辛い人から助けるべき!! と考えてみてはどうでしょうか。

そう考えはじめられれば、若者や子供への後押しがしやすくなると思います。





おわりに

物価は上がるわ。核家族化で家事負担は増加するわ。正直、自分が生きるのにさえ苦しい世の中だと思います。この流れは正直続くと思います。でも、そうして自分だけ生き残ればいい!とあくせくすると、そのしわよせは、断れない、選択肢がない、持たざる人(若者や子供)に向きがちです。

で、その苦しさに耐え切れなくなった人は心をやんで、オーバードーズする人もいる……。

オーバードーズとかそういう若者子供の、いたたまれないニュースを聞いた時に、若者にしわ寄せを押し付けている!!と誰もが感じられるぐらいになれば、もっと社会はマシになる気がします。

一方で、若者の側もつけあがることなく、なにもないからこそ、常に貰う側であるという姿勢で、謙虚に感謝して接することができれば、もっと社会はマシになる気がします。嫌気をさして拗ねたり、大人に当たったり、オーバードーズで痛みを誤魔化すのではなく、ありのままに、今を受け止め、感謝を感じられる世界にしたいものです。


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