パラパラチャーハンの謎がようやく解けた話

わかりやすい説明をしてくれるページが少ないのか、自分の理解力が足りないのか、パラパラチャーハンについてなんとも理解できないままでしたが、ようやく紐解けた気がするので、素人見解ですが書いておきます。






食べる人の食感

そもそもなぜパラパラパラパラチャーハンが重宝されるかといえば、食べる人にとって、そちらの方が美味しいからです。もっと正確に言えば、食感が良いからです。べっとりもっちりしている塊を平気で食べられる人もいるでしょう。しかし、一般的には、べちょっとしているよりも、いっそのことつゆだくやスープ状の方が美味しかったり。真反対に一粒一粒が際立っていた(パラパラ)の方が美味しく感じやすいものです。こうして、世の中には”パラパラ”チャーハン神話が広まっています。




パラパラチャーハンの肝は、ご飯のでんぷん質の処理

なぜチャーハンがパラパラにならずにくっつきべたつき固まるのかというと、ご飯のねばねばした糊状のでんぷん質が原因です。はじめて知りました。ご飯粒を潰すとねばねばしているあれですね。


対策1 水で洗う

炊いたご飯の表面を、調理前に水で洗うことにより、べたつきの元をあらかじめとってしまう作戦です。おじやと雑炊の違いとも同様です。水で洗うのが雑炊で、さらさらとしたご飯とスープを味わえます。一方、そのまま入れればおじやとして汁気をまとわせながらベタついた汁っぽいご飯を味わえます。



対策2 油や卵でコーティング

洗って落とすのではなく、外から囲いこんで、外に出さないようにする発想ですね。野菜炒めで水分が逃げ出さないように、油通ししたりするのと同様ですね。外に膜を作ると。チャーハンでは卵がよく使われます。詳しくはないですがパンの水分が飛ばないように水飴を塗ったりするのもありますし。膜を作れる食材は他にもあると思います。しかし、反面、膜を作るということはなかにも入らなくなるわけで、味付けの量や程度と、一体感を考えると、どのタイミングで?と料理によって考える必要がでてきます。





対策3  一気に高火力で加熱する(あるいは低熱で加熱する)

冷たいときにお米は固いように、でんぷん質の粘り気と、温度は密接な関係にあります。お米の内側もでんぷん質な訳で、家庭用フライパンで炒め続けても、温かくなり粘つくだけです。業務用の中華鍋なんかがよくやるように一瞬で熱が中まで通るような高火力を用いれば、粘つく前に、水分が飛ぶ前に、仕上がります。あるいは、低温料理として粘つきが起こる前の温度で加熱し続ければ、粘つきません。ただし、その低温(50~60度とか?)の加熱でも、料理として成立する料理である必要があります。食材やら何やらが。





おわりに

フェルマーの料理みたいな料理漫画面白いですよね。勉強になります。そもそも料理って、熱によって、水分が飛ぶとか、化合物になり味が変化するとか、粘つくみたいに性質が変化するごとの総合であって、かなり科学的なものだと思うんですよね。

なので、化合物の変化の有名どころや成分の性質変化の有名どころや傾向とか、法則が山程あると思います。それを知れば、料理という道具をしっかり使いこなせるようになってみんなもっと楽しく食材やご飯と向き合えるとおもうんてすよね。だから、レシピ本なんていう個の事象を反復して学ぶなんてまどろっこしいことをしたくないてすし、しなきゃいいのにと思うのですが、世には溢れています。

原理から知ろうみたいな本でドレッシングの作り方が書いてあったのですが、すごく分かりやすかったです。ドレッシングとは、

味、酸味、食感(さくさくや欠片とか入れるか入れないか)、粘性の四種類で構成されていて、各項目は各自が好きに弄れば良い。尚、粘性を作るには基本は四種類で、卵、ヨーグルト等乳製品、じゃがいも等のでんぷん質(片栗粉もここかと)、油分のどれかを用いることだそうです。これをおさえればレシピを見ても分かりやすくいくらでも応用もききます。参考になれば。

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