膝関節の痛みを捉える上で大事な知識や用語
今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます
①ラテラルスラスト
膝が立脚初期〜中期にかけて外へズレる動きのこと
これがいけないのは、重心の線(膝の中心)から外側にずれると膝関節内側にメカニカルストレスがかかると言われているからです
膝OAの患者では、このラテラルスラストが起きていることが多いです
膝周囲の靭帯弛緩、大腿四頭筋・大臀筋筋力低下、股関節伸展可動域制限(腸腰筋短縮)
骨盤後傾により
股関節外旋
膝内反、屈曲、内旋になり
立脚期の股関節伸展を膝の屈曲で補うことにより発生するケースがあるそうです
②膝蓋下脂肪体(IPF)
膝蓋靭帯深層に位置
後方 横靭帯 上方 膝蓋骨 下方 前十字靭帯
繋がっている
膝のOAでは関節内の炎症が膝蓋下脂肪体へ波及することによって線維化が生じやすく膝関節の動きに伴う緩衝作用が低下することで圧が高まり疼痛が生じる
理学療法ジャーナル 高齢者の膝の痛みより 引用
③膝蓋大腿関節(PF)
膝蓋骨、大腿骨間の関節
疼痛は軟骨変性や滑膜ひだが原因となることもある
anterior knee pain(AKP)と呼ばれ、若年層の女性に多いとされるが、高齢者でも認められる
膝蓋骨と脛骨の接触圧の上昇が原因とされている
理学療法ジャーナル 高齢者の膝の痛みより 引用
膝の痛み(特に高齢者)を鑑別する際に大事なことは、
関節内の痛み
関節外の痛み
伏在神経の痛み
なのかを判別することが大事かなと思います
④伏在神経の痛み
大腿神経から分枝する知覚枝で、大腿動静脈と並行してHunter管(内転筋管)に入り、遠位で膝蓋枝、内側下腿枝に分枝する
Hunter管
前内側 内側広筋
後方 長内転筋、大内転筋
内方 縫工筋
によって構成されている
絞扼部位はHunter管前方の広筋内転筋板、縫工筋貫通部で多い
理学療法ジャーナル 高齢者の膝の痛みより 引用
膝前内側の疼痛や感覚障害なので、他の膝疼痛との鑑別が必要なので注意ですね
伏在神経の走行
アトラス 引用
①貫通部位でのチネル
②貫通部位の圧痛
③膝前内側の知覚鈍麻
が手がかりになるようです
⑤スクリューホームムーブメント
膝屈曲から伸展する際に起こる膝関節約10°の外旋運動のこと
特にACLやLCLに緩みがあるとうまくスクリューホームムーブメントが起こらないそうです
⑥脛骨内旋可動域制限
膝OAの患者は骨盤後傾位で、下腿が外旋しているケースが多いので、外旋で固定されている分、内旋可動域が制限されていることが多いです
完全伸展からの初期の屈曲は膝の内旋を伴うことにより、解除され、その作用は膝窩筋が担っているとされています
まだまだありますが、今日はこれくらいで、言葉を残して終わります
考えることをやめたら、マシーンになるで❗️
それでは、皆さんの臨床のヒントになれば幸いです
じゃあね
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