手関節橈側の痛みについて
今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます
最初にお知らせですが、投稿の時間を変えます
基本的に朝にあげていましたが、夜19時30分頃にあげることにしたいと思います
朝は、読んでくださる方達も忙しいと思いますので、夜に変更しました
毎週月曜日、金曜日 19時30分頃投稿しますのでよろしくお願いします
今日は手関節橈側について書いていきます
手関節橈側部分の痛みを訴える患者で僕が注意してみる疾患を書いていきます
手関節橈側の痛みの疾患について
①舟状骨骨折
②ドケルバン病
③母指CM関節症
④長母指伸筋腱断裂
を確認しています
それぞれ確認します
①舟状骨骨折について
見逃されやすく、癒合しにくい骨折として有名です
柔道整復師であれば、ここら辺は詳しく勉強しているのですが説明すると
体部の骨折が多く、血行が遠位部〜中央部にかけて供給されているため、近位部からは供給されていない状況になっています
なので体部の骨折が発生した際には、近位部への血液供給が体部の方からできないということになりますので、近位部の壊死や偽関節になることがあります
臨床的な話ですが、舟状骨骨折は関節包内骨折が多いので腫脹ができにくいです
なので捻挫と誤診されることが多い骨折でも有名です
舟状骨は母指の運動でも可動するため、手関節を止めるだけの固定では不十分で舟状骨を止めることができません
なのでしっかり診て、判断する必要がある骨折ですし、頻度も多いです
舟状骨骨折の判断ですが
スナッフボックス圧痛(一番重要で健側と比較する)を絶対確認しましょう
痛かったら、手関節、母指を固定した状態で病院です
小児などでは、骨挫傷(X線では写らない骨の海綿質の損傷)になることもあって、MRIでないと判別できないこともあります
X線で骨折がなかったと再度患者を戻していただくこともあると思いますが、スナッフボックスの圧痛がなくなるまでは母指IPまでの固定は継続したほうが良いかもしれません
②ドケルバン病について
こちらの疾患については以前記事に書いてあるのでそちらを参考にしていただけると幸いです
③母指CM関節症
母指CM関節は大菱形骨と第1中手骨底で構成される鞍関節
母指は関節面場を回旋しながら運動する
屈曲・伸展・外転・対立の3次元の複雑な運動が可能
5つの主要な靭帯が確認されており、AOLという靭帯が母指の亜脱臼を防止していて、CM関節の安定性に最も寄与していると言われている
CM関節のストレスは母指の伸展により
AOLに伸張ストレス、関節面には圧縮ストレスが生じている
結果、疼痛が出現すると記載があります
母指CM関節の疼痛誘発テスト
①グラインドテスト
母指中手骨を把持し、軸圧加えて回旋を加える(疼痛が誘発されれば陽性)
感度はあまり高くない
②母指伸展内転テスト
母指中手骨を把持し、最大内転して伸展させる(掌側に疼痛が誘発されれば陽性)AOL伸張するテスト
それぞれテスト法がありますが、まずはCM関節の圧痛確認をしましょう
母指CM関節の施術
CM関節の圧縮ストレスを軽減させる施術を行っています
①前腕回外制限
制限を母指掌側内転、外転、橈側外転で代償する
②長母指外転筋筋力低下
長母指外転筋は母指CM関節の運動をコントロールする筋と言われている
③母指内転筋の短縮・過緊張
長母指外転筋の筋力低下の結果、母指の掌側外転力が低下する、それを母指内転筋が代償する
④母指球筋・小指球筋の柔軟性低下
柔軟性が低下すると横アーチが挙上する →母指内転位となり橈側外転制限
→母指MP関節の伸展で代償→CM関節の不安定性増大→圧縮ストレス増大
これらの原因に対してアプローチを行います
④長母指伸筋腱断裂について
これは、橈骨遠位端骨折の固定などに起こるもので原因はリスター結節部で骨片により摩擦が増加することによって断裂が発生すると記載があります
そこまで頻度は多くなくて、固定中、施術の際に母指が動かなくなったと言われるケースが多いです
これが発生したら、手術になります
ただ、病院に勤めていた際に長母指伸筋腱断裂した患者がいまして、手術を受けませんでしたが、それからしばらくして母指が自動で少し動かせていました
詳しくはわかりませんが、手術を受けなくても程度によると思いますが、動くこともありそうです
まとめ
それぞれ、疾患をまとめました
発生機序である程度絞れますが、決めつけはよくないので必ずそれぞれの圧痛を確認することが重要だと思います
接骨院や治療院で診れるもの、病院に行ってもらった方がいいものを判別できるようになりたいですね
話は変わりますが、今月から晴れて柔道整復師になった方々も働き始めたのではないでしょうか
まずは業務を覚えることが大変だと思いますし、それが今は一番の重要課題かもしれません
ただ、成長する治療家は自分の頭で考えることをやめません
事務的にこなすのではなくて、問題や患者のことを自分の頭で考える癖をつけると良いのではないかと思います
周りの大人は間違いばかりを言います
常に疑問を持って頑張ってください
そして同じような疑問を持って解決したことのある先輩を見つけて学ぶと良いのではと思います
っと、上から目線で大変失礼しました
これからの柔道整復師の仕事が充実することを祈っております
つまずいたら、僕のnoteでもみてください
何かのヒントになれば幸いです
明日も臨床がんばりましょう
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