見出し画像

膝蓋下脂肪体について

今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることや勉強した内容ついて書いていきます

今日は膝蓋下脂肪体について書いていきたいとおもいます

膝蓋下脂肪体とは

膝前面に存在する組織で、前方は膝蓋靭帯、上方は膝蓋骨下極部、下方は脛骨前面、横靭帯、深膝蓋下包に囲まれた空間を埋める組織になります

膝前面の疼痛の原因となりやすい組織になります

脂肪組織ではありますが

①大腿神経、閉鎖神経、坐骨神経など豊富な神経支配を受けること

②自由神経終末(疼痛侵害受容器)も豊富に存在すること

①、②から痛みの原因となると記載があります

膝蓋下脂肪体の炎症が生じた場合にはサブスタンスPの増加に伴う神経原性の炎症が生じ、疼痛が発生するとの記載もあります

痛みは刺激を一次知覚神経の痛覚受容器が受容して、一次知覚神経によって脊髄後角で二次神経に伝達され、上位中枢である大脳皮質へ伝達されて認識されると記載があります

サブスタンスPとは11種類のアミノ酸からなる神経ペプチドですが、役割としては様々ありますが、免疫細胞などに働きかけて血管を拡張させることで、発赤や熱感(炎症症状)を引き起こし、結果、炎症により知覚神経が興奮し、神経原性炎症反応を引き起こします

そして侵害受容器が過敏になり、痛みの刺激として脳が感じ取る

膝蓋下脂肪体は、膝関節の運動に伴って形態を変化させます

膝関節の屈曲に伴って膝蓋下脂肪体の内圧が上昇していくのですが、

膝前面痛が起こっている患者と正常者の膝蓋下脂肪体の組織弾性を比べると、膝前面痛が起こっている患者の方が膝関節屈曲において組織弾性が有意に高値であったとの報告もあるとのことでした

繰り返される機械的ストレス

膝蓋下脂肪体の炎症(疼痛発生)

膝蓋下脂肪体の線維化

関節運動での膝蓋下脂肪体の形態的変化ができない

膝蓋下脂肪体の内圧上昇

受容器刺激や炎症により再度疼痛

といった悪循環が形成させてくると思われます

これに対しては
・炎症の沈静
・線維化に対しての施術

が最低限必要になってくると思われます

病態を把握して施術していきたいですね

明日も臨床頑張りましょう

ではまた

神経ペプチドと痛み

なぜがわかる評価戦略

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?