膝の屈曲制限に対するラジオ波によるアプローチについて
今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることや考えについて書いていきます
今日は膝の屈曲制限でみるポイント、施術について書いていきます
特に変形性膝関節症においては、臨床的に膝が屈曲拘縮することが多いです
その際に、どんなポイントを見ているのか、ラジオ波の使用方法について書いていきたいと思います
膝関節屈曲制限でみるポイント
①膝関節運動軸より後方組織の癒着(膝窩部)
②膝蓋上嚢の癒着
③膝蓋下脂肪体の硬さ
をみるようにしています
①膝関節運動軸より後方組織の癒着(膝窩部)
膝窩の組織と言っても幅が広いですが
半腱様筋腱
膝窩筋
後方関節包
外側靭帯を含めた外側支持機構
内側側副靭帯
これらに対してアプローチをしています
滑走障害に対して、滑走障害が起きている箇所にプローブを当てヒールスライドしてもらう
②膝蓋上嚢の癒着
膝蓋上嚢は二重膜構造になっていて、屈曲に伴い単膜構造になっていく構造になってます
膝蓋上嚢が癒着すると膝蓋骨の長軸移動が制限される結果、屈曲の制限となります
癒着すると施術は難しい部分はありますが、超音波を利用したり、手技で今よりも改善することはできると思います
膝蓋上嚢が癒着する場合は、膝蓋骨の可動性が著しく制限されている状態になります
70°以上の屈曲制限がみられるときは、骨の問題や膝蓋上嚢の癒着も視野に入れたほうが良いかもしれません
施術としては、大腿四頭筋の下の膝蓋上嚢を徒手的に動かします
今見ている患者が将来癒着する可能性もあるので、滑走性を高めることも重要だと思っています
ラジオ波使用法
膝蓋上嚢部にプローブを当てて、自動でヒールスライドしてもらう
③膝蓋下脂肪体の硬さ
これは、非常に多い印象です
変形性膝関節症でも多いですし、若年者でもいます
代表的なもので、ACLの手術の際に、BTB法(膝蓋腱の一部を採取してACLの代わりとする手術)をすると採取部で炎症が起こり、膝蓋下脂肪体にも炎症が波及し、線維化を起こして膝屈曲の際に、膝蓋下脂肪体の滑り込みが起こらなくなる結果、膝の屈曲拘縮が起こります
膝蓋下脂肪体に対しては、過去記事に書いてありますので参考にしていただければと思います
https://note.com/kiteibu/n/ndc6e7dcc029b
プローブをセラピストの手背に当て、セラピストが直接膝蓋下脂肪体を揺らすように手技を行う
膝の痛みは長期化しやすい傾向があると思いますが、アプローチをする組織を変えると意外とすごく良くなったりしますので、前の施術で行っていない部位にアプローチすることをおすすめします
では明日も臨床頑張りましょう
ではまた
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