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楠本奇蹄
2021年11月17日 23:58
商店街に指すれ違ふ寒さかな愛日やヘテロは雑にピザを喰ふ元妻の水気のおほさ冬苺黄落に紛れて指さきの私信良きふたりに余る林檎の皮ぬらぬらなかよしの脱臼したる冬日向愛請へずにマントの腕をよく失くすくさめして跫そろふアーケード淫らに海老を語りときどき重い話豚かつさくさく親にいつまでも狐火汝を待つとき普通と日々と葱きざむ数の子の音が気になる明るい家冬半月かたつ