通りすがりに聞いた気になる一言

通りすがりに聞こえてきた、気になる一言シリーズです。突然はじめます。随時更新です。

「いや、それよりも歯が痛い」

通りすがったのは、いわゆる原宿系というような、原色のキラキラした女の子二人組。紫のカチューシャをつけた片方の子が眉間にシワを寄せながら、関西のイントネーションでつぶやいた一言です。

「歯が痛い」って事実ももちろん気になりますが(お願いだから歯医者行ってくれ……歯は自然治癒しないんだぞ……って親心ゆえ)、「それよりも」も十分気になる言葉。どんなことがあったんだろう。でもまあ大抵のことは「歯が痛い」事実の前には霞むよね。歯、大事だし。

「足なが」

イケイケ家族(ご夫婦揃ってサングラスにバキッとした格好で語彙力ないけどめちゃカッコいい&お子さんもこだわりある服装でめちゃカッコいい)とすれ違ったときに、奥様がつぶやいた一言。

わたし? わたしかな? え、違うかな? わたしのことかな???

確認したかったですが、声をかけるわけにもいかず真相は闇のなか。他にあまり人もいなかったし、その日わたしが身につけていたのはハイウエストなボトムスだったので、幸せな勘違いを胸にそっとしまい込みました。

「500万の借金あるけど、それでもいい?」

電車に乗っていたら、ふと隣から聞こえてきた一言。どうやらまだお付き合いする前の、友達以上恋人未満な男女のようで、男の子のほうが「実はさ~、正直めっちゃ良いと思ってるんだよね」と言ってるのを聞き、(オ~~~~~~~~~~ッ?!?!?!)とひとり盛り上がっていた。

乗客は他にもちらほらいたけど、話の流れで「今言っちゃえ!」って思ったのかもしれない。すごい勇気。若さってこういうところに表れる。

しかし、それに対する女の子の返答が斜め上すぎた。「500万の借金あるけど、それでもいい?」って……。断り文句としてはエッジ効きすぎてるし以降の付き合いにも影響あるかもだし……攻めたよね……。真実なら真実でやりにくい。

「朝のシャワーって感じだね」

モーニングしてたら、隣のご夫婦が和やかに談笑していた。店内にゆる~く流れるヒーリング音楽を聞きながら、旦那さん側が一言。「この音楽いいね~、癒される。朝のシャワーって感じだね」と。

ああ~、その言葉素敵だなあ。例えとしては上手いのかそうじゃないのか微妙なラインだけど、この方は他にも「このコーヒーは特別に美味しいね」とか「ここは立地が良くていいね」とか目につくものを褒めまくっていたので、朝からその前向きな姿勢が気持ちよくって見習いたいと思った。

気になる一言シリーズ、順次更新します。

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