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もっと、違和感に素直になっていい

ブラック企業に入った直後は「なんかこの会社おかしいな……?」って思えていたことでも、日々の仕事に塗れるにつれ社風に染まっていく。違和感に蓋をして考えないようにすればいい。目の前のことだけこなしていれば楽だから。まるでカルト宗教の洗脳のように。

違和感を無視せず、すくい上げて俎上に載せるのって相当勇気がいると思うんです。自分の中であれこれ考えているぶんには誰にも迷惑をかけない。けれど、それをひとたび表に出そうものなら、上司の眉をひそめさせるかもしれない。家族や友達に鬱陶しがられるかもしれない。恋人に距離を置かれるかもしれない。

そこを敢えて言葉にする。違和感に素直になって、「どうしてこれって、こうなんだろう?」って言ってみる。すごくこわいし、私自身しんどくて休んでいた時期もあるけど、でもやってみてよかったって心底思っています。

具体的に言うと、生きるのが楽になりました。

会社員として働いていると、周りに合わせて動かなきゃならない時間って少なからず出てくるじゃないですか。

たとえばお昼ごはん。いつも決まったメンバーで、同じ時間に休憩をとる。わたしが前に働いていた会社でも、当たり前のように「昼休憩=12:00~13:00の1h」って決まっていました。

12:00になったら一斉に休憩。同じデスクに集まって、ご飯を食べながらおしゃべりする。ひとりで離れて休憩したり、スマホをいじったりするのはご法度な空気感。ずーっとずーっと「おかしいなあ」と思いつつ、でもそんなもんなんだろうなーと思って……とくに何もせず従ってたんですよね。

でも、やっぱり、おかしい。

おかしいというより、わたしはひとりで休憩したい派だし、たまには外に食べに出てランチ開拓したいから。空いた時間で勉強もしたいから。みんなでわいわいご飯を食べる時間を否定はしないけど、人によって心地よさを感じるセンサーは違うよねって話で。

なので、ある日、言いました。

「すみませんけど、今日からひとりで食べに出ますね」って。

集団って不思議ですよね、自由に出たり入ったりできればいいのに、一度「離れます宣言」をしたら戻ってこられないんだから。勇気を出してパートさんのひとりにそう伝えたときの、ポカンとした表情、「何この子?」という周囲の圧、視線……。いま思い出しても冷や汗の感覚が蘇ります。あ、もうここにいられなくなる日も近いかもな……って直感しました。

案の定、それがお局さんから社長の耳に入ることに。居難くなって辞めました。

不思議と後悔はしなかったんです。ひとりでランチに行ける爽快さを味わえたし、やっぱりわたしはひとりでいるのが好きなんだーって再確認できたし、これを機にフリーランスになって好きな仕事をストレスなくできるようにもなったので

それでも、言葉にすることはこわい。行動を起こすこともこわい。どうして自分が自分らしく、より生きやすくなるために必要なことなのに、恐怖がつきまとうんだろうか……。

心は簡単に折れそうになるし、すぐにしんどくなって休みたくなる。だけど、あの当時頑張ってくれた自分がいたからこそ、こうやって心地よくいられるわけで。

違和感を大事に。素直に、言葉に出してみる。

人間関係がぶっ壊れる可能性もありますけど、大切なものと大切なものを天秤にかけて、どちらがより重いかを定期的にメンテナンスする必要は、誰にでもあると思います


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