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人に「質問」するときは「準備」しよう

しがないWebライターである私でも、ただ「未経験でフリーランスになりました」の一点だけで質問を受けたり、話を聞きたいと言ってもらえることがある。

そのたびに、自分が思ってる以上にフリーランス希望者(あるいはWebライター希望者)って多いんだなあ……と実感する日々だ。

受ける質問や悩み相談はまさに千差万別。「アドバイスください!」「質問していいですか!」と言ってもらえるのはありがたいことだが、慎重に見極めなければならないこともある。

それは、「相手が本気かどうか」。

あくまで雑談の延長線上で、「フリーランスってどうなの?」みたいなライトなタッチのときはそこまで神経を使わない。少しずつ浸透してきているとはいえ、まだまだイレギュラーな働き方であることは確かだから、珍しさゆえについ訊いちゃうみたいなことは十分にありえる。

気をつけなきゃいけないのは、「時間とお金の問題が整ったらゆくゆくはフリーランスって働き方も視野に入れたいけど、今すぐは現実的に難しい……だけど会社勤めしんどいしつらいから具体的な話を聞いておきたい」みたいなパターン。

この場合、正直、本気でフリーランスになりたい! フリーランスで食っていく! と気合や気概を感じるケースは少ない。少ないというより皆無だった気がする。

現状がつらくて苦しいから、「逃げ道」として自由(に見えるであろう)フリーランスになりたいって考えてるんだろうな……と分かってしまうくらい魂胆が見え見えで、話を聞くそばからこっちがしんどくなってしまう。

フリーランスが茨の道だとは断言できないし、それこそ職種や人によるけど、安全で安心で何から何まで自由ってわけではないんですよね。そのあたり少しでも想像して質問してきてるのかな……? と問い詰めたくなるところを、毎回必死におさえてるのだ。

これは私の完全なる偏見なので聞き流して(読み流して)ほしいんだけど、就活直前の学生または社会人1-2年めに多い気がしてならない。

フリーランスの現状は知らないけど、とにかく就活や会社行くのがつらいからフリーランスになりたい、そのための勉強をしたい……って気持ち。うん、よく分かるんだよ。私もその口だったから、すごくすごく分かる。

でもね、本気でフリーランスになりたいって類いの人は、なる前に悩まないものなんだよね。会社辞めてフリーランスになっちゃってから死ぬほど悩むものなんだよね。それが良いか悪いかは別として(いや、悪いか)なる以前に悩んでるパターンって結局どこにも行き着かないことが多いのよ。

何はともあれ、人にアドバイスしてほしいとき、もしくは質問したいときは、最低限の「準備」をしような。約束だぞ。

じゃあどんな準備をすればいいのか? って話ですが、そんな大層な準備じゃなくてもいいと思ってます。

たとえば「フリーランスってどんな感じなんだろう?」とフワッと思ったとしたら、「フリーランス 働き方」とか「フリーランス 現実」とかでKW検索してみる。

いろんな記事が出てくると思うので、気になったものを拾い読みしてみる。全部は読まなくても、印象的な言葉やエピソードがあったらなんとなく覚えておく。

そして、いざ質問する段階になったら「前に記事で○○○○みたいな話を読んだんですけど、実際どうなんですか?」ってきいてみる。これだけで100点満点です。少なくとも興味はあるんだな、自分で調べてみたんだなって相手にも分かってもらえるし、取っ掛かりがあるだけで答えやすくもなるので。

私はよく「想像力を持て」って話を出しますけど、この場合もそれにあたります。「質問に答える」ってだけでも相手に”時間”というコストを払ってもらうわけですから、少しでも答えやすくなる工夫をしてあげたほうが親切だし誠実ですよね。印象も残せるし、そのおかげで友達になってもっと面白い話が聞けるかもしれないし、いざフリーランスになったときに仕事も紹介してもらえるかもしれない。

些細だけど、意外とこういうのって面倒な働きかけだから、ほとんどの人は一生懸命やらないですよね。だからこそ差別化できる。どうせ時間や手間を費やすならこういうポイントに絞ったほうが、結果的に自分側も疲れなくて済むよなって思います。

こういう「コストがかからないのに相手のためになる親切」は日常のいたるところに転がってる。

おすすめの本やお店を教えてもらったらなるべく早く読んだり行ったりして感想メッセージを送るとか、本を借りたらメッセージカードを栞代わりに挟んで返すとか、仕事の進捗は急かされる前にこちらから報告するとか、友達同士のご飯会や飲み会で積極的に取りまとめ役やるとか。

一気に意識してやろうとすると負担に感じちゃうけど、ひとつひとつ単体でサラッとやってしまえば意外と時間もかからないものだし、意外と相手に喜んでもらえるしで、良い感じです。

好き勝手書きましたが、人への想像力を忘れないようにしようね! ってことが今回の言いたいことです。さて、落語見に行ってきます。


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