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【月報2023年6月】元公僕が地域おこし始めてみた件

トップ写真は、新山高原の明神平での臼澤鹿子踊の演舞の様子です。

6月は、
【出来ないことを知る大切さ】
【他人の婚活始めました】
【大槌で生きる】
【まつりまであと何日?】
【がらがらどん】
の内容でお送りします。


1.修学旅行の受入を通じて

先日、東京にある新渡戸文化小学校の生徒さん約60名が修学旅行で大槌を訪れました。

大槌の町を見渡して
蓬莱島でみんなおおはしゃぎ

そして、大槌に3泊するというあまり今まで聞いたことが無いような行程でした。

堤防を海側から見ると

写真撮影も兼ねて同行したのでその様子をお伝えしたいと思います。

悩む子もいれば、自分の中ですぐ決める子も

東京大槌間の移動は時間もかかり、子ども達もハードスケジュールは大変なので大槌のコアな体験をする時間は真ん中の2日間でした。

学校の授業と比べてどうでしょうか?

午前中は、「一般社団法人おらが大槌夢広場」の語り部ガイドと、決断のワークショップで大槌の震災から学びました。

この時だけはみんな静か

午後は、「(株)MOMIJI」でジビエの解体体験等、「吉祥寺」でお寺の体験、「NPO法人吉里吉里国」で薪割体験などを3グループに分かれて体験しました。

食後の運動は大切

以下は、それらに同行した自分自身が感じたことを述べたいと思います。

しっかり話聞けるかな

まず、午前の震災伝承についてですが、いかに学力に秀でているとはいえ、小学生がその場で自分の考えや結論を整理することは容易ではない場だと感じました。

自分で切ったものが自達分の食べ物になる

しかし、だからこそ日常で、基本的に自分で解決可能な物ごとに囲まれている環境にいるからこそ、時には理不尽で、正解の無いような問いに対して多くの人の思いを知り、自分事として考える機会は、周りが作り出してでも若いうちに経験してこそだと感じました。

いくつになっても海は楽しい場所だとおもいます

そして、そこで考えたことは大槌=震災というのだけなく、午後で体験する様々なプログラムで震災のその先を感じることによって、午前中の少し難しい、人によってはその時点では理解できないかもしれない学びを、少しでも自分自身の体に、記憶として、風景として、香りとして、味覚として、雰囲気として残すことに繋がるのではと感じました。

昨日切った鹿肉

次に、午後のプログラムについてですが、一つ一つが、その内容を知るだけではなく、大槌そのものや、大槌の人そ知ることに繋がっていると感じました。

野菜もカット

そしてそれは震災という非日常だけではなく、東京と三陸沿岸という同じ日本でも距離も文化も異なる土地の日常は、子ども達にとっては非日常に感じられたのだと思います。

パン粉をつけて

吉里吉里国では、自分たちの昼ご飯を作るために自分たちで火を起こす体験がありました。

美味しくできるかな?

その中で一つの班が、全く火を起こすことが出来ず、自分達では昼ご飯にありつけないといった状況でした。

美味しそう!

子ども達はどう感じたかは分かりませんが、次の成功に繋がる貴重な失敗と同時に、最後は頼れる人達がいるので失敗を恐れずにやってみるということに繋がっていけば良いと思います。

うまく沸騰できるかな?

あまり子供向けの教育活動に大人目線で上から口出すのは性に合わないのでこれくらいにしたいと思います。

あとは火が消えないように

しかし、この場は子供たちが大槌の大人たちから学ぶと同時に大槌の大人たちが、東京の子供達から学ぶこともあると感じています。

やっと食べられる

自分の立場に置き換えてみると「出来ないことを知る大切さ」を学びました。

お寺へ実際の避難行動

地域おこし協力隊は、前提として行った先で何かが出来るということが求めれれています。

腕相撲?

しかし、時と場合に応じて状況は変わるので、思った通りに出来ないことなどたくさんあると思っています。

良くできない理由を考えるな、何でもやればできるという人もいますが、個人的には、出来ないことがたくさんあり、出来ないことが分かるからこそ出来る事が分かる、と捉えることが出来たら良いと思います。

夜は火を囲んで振り返り

この旅で子供たちが経験したことは、今の大槌の一般の人の日常と同じではなく、新たな取り組みなどもあると思います。

その一方でゼロからイチは簡単に作れないとも思います。

けど、その中で出来る事はなにかあると思います。

一番盛り上がった花火

震災も含めいろいろな経験をしてきた大槌の町とその人々の積み重ねが今の大槌に繋がるのではないかと思いました。

先生がフィニッシュ!

そういった今までの大槌の人の生き様があるからこそ今に繋がっていることを実感しました。

震災から学ぶ、被災地を訪れるというだけではなく、「人とつながる」、「思いを繋ぐ」旅になったのではないかと思いました。

また来てね!

一生に一度しかない小学生の修学旅行、この唯一無二の機会を点ではなく、線になり、面になるという今後に期待していきたいと思いました。

2.地域の未来を作るために

大槌と釜石の若い世代の有志で作る「釜石・大槌若者定着事業実行委員会」の今年度の第1回の会議に参加してきました。

そして、成り行きで今年度の副委員長の2人のうち1人を仰せつかることになりました。(首を縦にしか振れないとはこの事かと思いました)(笑)。

主な目的は若者の市町内定着促進を図り、人口減少や少子高齢化の抑制に資することです。

簡単に言うと若い男女の出会いの場の創出です。

なぜ参加したかと言うと、地域おこしに関する業務の前提として遡ると、その大元には男女の出会いがあると思ったからです。

例えば、震災伝承にしても伝えるために人と人がつながり、大切なものがある前提で考えています。

その前提を作る必要があると感じたので、この会議に参加しました。

これからは自分の婚活ではなく、大槌や釜石の皆様のためにも、この分野からでもお力になれれば幸いです。

別に自分はこの分野が得意でも何でもないですが、以前住んでいた町で商工会女性部というすごくキャラの濃い人達と共に出会いのイベントを行ったこともあったりします。

これからはこれが定住の第二の柱になると勝手に思っていますので期待せずにお待ちください。

また、こう言ったことについてご意見などありましたら参考までに聞かせていただければ幸いです。

3.その他に自分に出来ること

実は大槌町商工会の青年部の賛助部員となっています。

その商工会青年部の活動として、「町内コミュニティ 花いっぱい運動」「絆感謝運動での吉里吉里海岸のごみ拾い」に参加しました。

大槌町に来て、自分一人に出来る事は微々たるものだと日々実感していますが、だからと言って何もできないわけではないので、小さなことでも少しずつお役に立てたらと思います。

4.郷土芸能目白押し

今月は大槌の郷土芸能を見る機会がたくさんありました。

明神平奉納舞(臼澤鹿子踊)
ホテルはまぎくにて(臼澤鹿子踊)

臼澤鹿子踊の奉納舞や、小鎚神社のかがり火の舞や、サーモン祭りと同時開催の郷土芸能祭などでした。

郷土芸能祭(臼澤鹿子踊)
ベストショット(臼澤鹿子踊)

この短期間にこれだけたくさんの郷土芸能を見ることができると、改めて大槌は郷土芸能の町だと実感しました。

郷土芸能祭(吉里吉里鹿子踊)
ベストショット(吉里吉里鹿子踊)

そして、基本的に自分は今までこういうカテゴリーに一切興味がありませんでした。

なぜ興味を持つようになったかと言うと、若い世代が参加している、身近な知人が参加していると言う点があるからだと思います。

かがり火の舞(金澤神楽)
かがり火の舞(金澤神楽)

先日小鎚神社で開催されたかがり火の舞でも、ちおこの同期で郷土芸能の分野ではでは先輩にも当たる秀佳ちゃんが、いち踊り手として参加していました。

ベストショット(金澤神楽)

それを見て、自分も鹿子踊を人前で踊れるようになるという大槌での一つの目標になりました。

モニターツアー 大槌町虎舞協議会(向川原虎舞 城山虎舞 陸中弁天虎舞)

そして、単純な郷土芸能としての楽しみ方以外の楽しみ方もあるのかのだと感じました。

ベストショット 大槌町虎舞協議会(向川原虎舞 城山虎舞 陸中弁天虎舞)

これからも大槌以外で舞台でこういった芸能が見られる場には行くことはないかも知れません。

そういった意味では、郷土芸能というジャンル全般ではなく、大槌の郷土芸能に興味を持ったということだと思います。

かがり火の舞(安渡虎舞)
ベストショット(安渡虎舞)

郷土芸能は大槌の地域を体現したものの一つだと思っていますので、地域おこし協力隊として終盤ではありますが、郷土芸能という大槌の地域おこしに少しでも協力することができたら幸いです。

かがり火の舞(浪板大神楽)

そしてこれからも大槌の郷土芸能を写真に撮って残していけたらと思います。

郷土芸能祭(中須賀大神楽・雁舞道七福神)

今年の大槌まつりがとても楽しみです。

5.今月の大槌

6月は、郷土芸能やサーモンまつり以外にも、おしゃっち5周年記念イベントもあり、週末はほとんど大槌にいて過ごしました。

チンチラ
フクロウ
ハムスター
ひよこ
臼澤どんとはれ劇団
「三びきのやぎのがらがらどん」の読み聞かせ

なぜか自分の記憶では三びきのやぎ”と”がらがらどんだと思っており、「がらがらどん」をトロールの事だと思っていました。

保育園でやぎが白のタイツ、トロールが黒のタイツを履いて、嫌々劇に出た覚えがある(その記憶も怪しい)のに、人の記憶なんてあてにならないものだと実感しました。(笑)

6.おわりに

6月の大槌は朝が明るくなるのが早く、とても日が長く感じる時期でした。

これからさらに暑くなる季節ですが、様々な事をがんばっていきたいです。

大槌町地域おこし協力隊

北浦 知幸(きたうら ともゆき)

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