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初心者を歓迎する雰囲気が必要

先日、3歳の甥っ子と室内アクティビティのスペースに遊びに行った時の出来事。
その場所は、初めてでお友達もいなかったので、甥っ子は孤立してしまうのかなと外で見ていたら、5、6歳の知らないお姉ちゃんが甥っ子と遊んでくれているのを見た。

大きなバスケットゴールの前で、投げ方を教えてくれたり、落ちたボールを拾って渡してくれたり、ずっとつきっきりで教えてくれていた。
たぶん、そのお姉ちゃんはそのスペースに何度か来ていて、どんなアクティビティがあるのか、どんな遊びができるのを把握しているので、いろいろなものを甥っ子に教えてくれていた。

その後、甥っ子は別のアクティビティで遊んでまたバスケットボールのところに戻ってくると、今後は別のお兄ちゃんが甥っ子の面倒を見てくれていた。

その光景は、このスペースの文化なのか、そもそも子供の特性なのかはわからないが、すこし感動してしまった。

というのも、最近、初心者に優しい場所とそうでない場所があるということを考えていた。

自転車を買おうと思った話

少し前にロードバイクに興味があり、自転車屋に行ったことがあった。
ロードバイクは乗ったことがなかったので、どんな物がいいのかあらかじめ自分で調べていったが、正直どれが自分に合っているのかはわからない。
店内をウロウロしていたが、どうも店員さんには話しかけづらい雰囲気。

恐らく向こうも忙しそうな雰囲気だったので、結局店を出てしまった。
ロードバイクもそれから買うことはなかった。

珈琲豆屋を開拓した話

少し前に珈琲豆を買おうと、新たなお店を開拓したことがあった。
家の近くで個人経営をしているところだったので、少し緊張しながら入ったが、とても歓迎されている雰囲気を感じた。
豆を買うときも、「ポイントカードをお持ちですか?」と聞かれて、初めて来たことを伝えると、「すみません。気がつかなくて…」と気遣いされたり、「お住まいはこの辺りなんですか?」と話題をくれたりと、すごく優しくしていただいた。
それから通い始めて、珈琲豆のいろいろなことを教えていただいている。

見返りを期待せず歓迎される雰囲気

アクティビティスペースで優しくしてくれたお姉ちゃんやお兄ちゃん、珈琲豆屋の店主に共通していることとしたら、どちらも見返りや自分の利益を考えている雰囲気を感じなかったこと。

珈琲豆の店主の場合は、これから先、継続して買うかわからないのに、丁寧に接客をしてくれたり、
さらに、アクティビティスペースのお兄ちゃんお姉ちゃんの場合は、自分の遊ぶ時間を割り当ててまで、知らない子の世話を見るなんて、一見何もメリットがないように思えるのに率先して行動している。

見返りを求められないと何かしたくなる

見返りを求められないと、むしろこちらから何かお返しをしたくなるように感じて、珈琲豆もいろいろな種類を買ったりしてしまう。
無理矢理勧められて買うよりも、自発的に買ってあげたいと思って行動した方が、気持ちがいいし、何のストレスもない。

自分が思うに、これが理想的な購買行動だと思う。客も一概にこういうタイプの客が多いというわけではないが、自分はこういう人たちが双方に幸せになる形で、経済が回ればいいなと思っている。

見返りは巡り巡る

やっぱり不思議なのは子供の行動。あのお姉ちゃんやお兄ちゃんはこういった経済のことを考えていたかということ。

なぜ自分にメリットがない行動が取れるのか。

たぶん、自分が小さい時に、同じようなことを年上の子にしてもらっていたんじゃないだろうか。

その時の嬉しかった気持ちや憧れの気持ちが残っていて、自分もそうなりたいと思って行動していたんじゃなかと思っている。

自分にメリットがあるなしで考えるんではなくて、自分がなりたい姿を目指して行動する。単純にそのことだけを考えているだけだと思う。

でも、その行動がもしかしたら、甥っ子も覚えていて、自分より年下の子にしてくれるかもしれない。

誰しも初心者だった

そう考えると、誰しも最初は初心者で、誰かや何かの手助けがなければ、今この時まで来れていなかったと思う。
その自分が今、何らかの形でその分野の支えとなっているとしたら、その分野的に考えても初心者が増えていくということはいいことなのではないだろうか。

その中から自分を超える存在、さらに業界を支える存在が出てくるとしたら、これ以上の幸せはないのではないか。

そう思うと、自分の好きなものに興味を持ってくれる人が現れた時は、自分がこれまでその分野から受けた恩恵をそのまま、それ以上に与えていきたいと思った。

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