【レース備忘】 後ろから届く高速馬場 2024 9.7-8(紫苑S、京成杯AH、セントウルS)【教育系競馬予想】

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中山

紫苑Sで1分56秒台、京成杯AHで1分30秒台の高速馬場。二日間、特別戦は全て芝でダートは組まれていなかった。しかし、ペースがそれほど流れなくても、前の馬ばかりで決まる、というほどでもない――。

紫苑S

 58,8-57.8という前後半のラップ。ということは、これでも後傾、スロー気味に流れたということになる。

1着クリスマスパレード。キタサンブラック産駒。中山はやはり合う。高速決着にもしっかり対応したのがキタサンブラックの産駒らしい。好スタートから終始2番手で追走したレースぶりは好感が持てる。距離もこれくらいが一番合いそう。
2着 ミアネーロ。ドゥラメンテの産駒。
これも中山が合う。直線向いたところでもまだ中団近くで、厳しいかなという位置から、前もうまく開いたとは言え、一瞬の脚でよく迫った。3着ボンドガールにも同じようなことは言えるかと思うが、周りがあまり強くなかったからこの2頭の末脚が切れたように見えた、という説はある。

京成杯AH

 川田将雅は言っていました。この夏の高速の中京開催が始まった週あたりに、「時計は速いが後ろからでも届く、公平な馬場だ」というようなことを――。その後、後述するように、結構な雨量のあった開催などを挟みながらも、馬場がかなり荒れてはいながらも、ある程度内からも伸びることができ、極端な外差しにならない馬場が続いている。
 この京成杯も、45秒6-45秒2の前後半。まあ平均ペースといってよい。勝ち馬は1番人気の馬ではあるが道中中団、2着馬は上がり最速の32秒4を繰り出した、道中15番手の14番人気の6歳馬タイムトゥヘヴンである。
 土曜日からの2日間、高速なのだが後ろからでも馬券になっている。純粋に中山向きの末脚を持っている馬が好走する、そういう馬場かというイメージを持ちました内や番手を確保しておかないと全くダメというわけではありません。差し馬に問われるのは中山で脚を使える馬かどうか、回りにどれくらいそのような馬がいるかどうか(たくさんいれば相対的に不利になり、ペースの影響をそのまま被る)、といったことなのではないかと。2週目以降も要注目である。

1着アスコリピチェーノ。ダイワメジャー産駒。中山を苦にしなかった。出色の末脚で完勝。特に言うことがない。
2着タイムトゥヘヴン。ロードカナロア産駒。元々NZT2着、ダービー卿CT勝利など中山は得意。前走関屋記念でも脚は使えていた、そういう背景が今回の末脚の爆発を呼んだ。
3着サンライズロナウド。ハービンジャー産駒。母の父がアドマイヤベガで、時計勝負に強そうなにおいのする血統だった。しかも今回前々の位置に。さすが横山典弘、である。勝ち馬が強すぎたのとさすがに前に行き過ぎたのとで3着になったが、2着は十分にある内容だった。
4着セルバーグ。逃げずに4着に持ってくるあたりが武騎手らしい。
5着ジューンオレンジ。ジャスタウェイの産駒。久しぶりの好走と言えるだろう。外目の枠から位置取りはあまりよくなかった。直線も外に回しただけで、単調な競馬。馬群が凝縮していたことやとりあえずブレーキをかけずに外から回せたということがよかったと思われる。戦績が示すとおり1400が向くスピード馬か。坂はよさそう。
6着ディオ4角直前までは理想的な運びで馬の追走の格好もめちゃくちゃ良かった。ただそこから直線に向いて、全く追えないくらいどうしようもなく進路がなかった。度外視してよい内容
7着ディスペランツァ中山が向かない印象。3~4角で押してもなかなか馬が進んでいかない。直線ではまた脚を使っている。広くて直線が長いコースで能力全開? やはり重賞を勝った阪神向きだろう。勝負所での下り坂を嫌がるのなら京都も怪しい。
9着キャットアファイト。20キロ増はよかった。スタートもその後のポジション取りへの志向もよかった。しかしそこから次々と外からの馬の先行を許し、4角まで全く手綱も動かさず自動的に中団へ下がるという競馬。あまり勝つ気がなさそうに感じた。

中京

 見た目に馬場は明らかに傷んでいるのだが(3~4角内側)そこを避ける馬は少なく、直線もまた内を使える、という不思議な馬場。外からも差せるが、基本的にはコースロスない内がまだまだ有利かと思わせる。
 ダートは乾いていても時計が速い。

エニフS

エンペラーワケアが無事に賞金加算。ちょっと口向きの悪さを見せたりするなどややドキドキさせたが、直線に向いてからは安心できる内容だった。この馬の上がり3Fが35秒0。59キロを背負っているとは思えない軽やかさだった。やはり相当強い。コパノニコルソンは速い上がりについて行けなくなった印象。時計のかかる馬場で穴を――

セントウルS

ピューロマジックの逃げは前3F33秒6。横山和騎手は「やれることは全てやった」との談話だが、このレースを勝つという点からのみ考えると、タメ逃げとも言えるこのレース運びは「やれることをやった」ことにはならないという個人的見解。ただ、あまり気分よく行かせて今後おさえの利かない馬になったりすることを警戒しているのであろう。気性を成長させようとしている途上のようなので。でもそれだと平凡な先行馬で終わってしまう。先行しながらもう少し最後も伸ばせる馬になるか、もう少し気っ風良く逃げる馬になるかのどちらかが(G1を狙うくらいのレベルを目指すなら)必要。私はたぐいまれなスタートダッシュ力を生かすなら後者だと思うが。モズスーパーフレアへの道は遠い。

1着トウシンマカオ。ビッグアーサー産駒。外を通して伸びてきたのはこの馬だけ。2~4着は通貨順が(3,3)といった位置取りの馬ばかりだ。一頭だけ次元の違うところから伸びてきたと言える。信じられない強さだったと言ってよい。右回りならうなずけるが、左回りでもこの脚を使うとは… じゃあ本番も期待できるかというと、そこは話が別。散々本番での期待外れの走りをくりかえしてきた馬、そもそも外枠でゆったりと走るのが合っているということ自体が中山1200で行われるスプリンターズSへの適性が不足していることを示す。慎重に考えなければならない。
2着ママコチャ。クロフネ産駒。これも57キロを背負っての好走で、調子を上げてきているといえよう。「久しぶりに乗って、より一層短距離向きの馬になっている」というのが鮫島騎手の談話。ということは中山のスタート後の下り坂でまた次回も行きたがるのでは???
3着モズメイメイ。3回連続で走ったとなればもうある程度本物と考えてよさそう。ただペース、コースにはがっつり恵まれている。
6着アサカラキング。2番手からの競馬で頑張れたのはよかった。しかし明らかに1200は短そう。逃げ先行でやるならテンのスピードが不足している。良績集中の1400か、何なら1600でも悪くなさそうだが。
7着ヨシノイースター 落鉄していたらしい。左回りがどうなのかは何とも言えない。意外と頑張ったと見るべきか。

上がりの3Fが34秒1。勝ち馬が強すぎただけで、差し馬には辛い展開だった。

予想結果まとめ(2024.8.26~)
区分A 0戦0勝 的中率.000 回収率.000
区分B 4戦0勝 的中率.000 回収率.000

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