ドライブインなみま|小説 うどん編
「はい!息を吸ってえ、吐いてえ、吸ってえ、はい!止めて息んでっ!」
助産師の伊藤さんに言われる通りに息を深く吸ったり吐いたり息んだりしていると、自分がロボットになったような気がする。けれど、頭蓋骨を貫くような下腹部の激痛で私はロボットではなく動物なんだと実感できた。
「イタタタ!痛い!お願い!助けてえ!」
私は喉が千切れるかと思うくらいに叫んだ。すると伊藤さんは
「痛いよね。でも東さん、助けてあげるから、ちゃんと息をして。はい!もう一回!吸ってえ──」
と私に負けな