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囲碁で世界平和!アフリカに碁盤を持ってく男


旅人。

なんとも心をくすぐる言葉の響き。

「生まれ変わったら旅人になりたい」と思っていた。
新しい刺激を、求めがちな筆者は
旅によってそれが叶う、と思っていたからだ。


今回、あるきっかけがあって旅人に会うことができた。


彼の名は、髙橋つかささん。現在31歳。
彼の最終的な目的は、、
<囲碁をアフリカで広めること!>

高橋つかささん 旅の1コマ


しかし
コロナの影響もあり、
海外へ思うように行けない。

そのため
アフリカへ行く前に
人脈を広げようと今は自転車で日本中を旅している。


家財の全ては背中に!


街歩きに似合う<紺のウールコート>を着た彼は、
街で見ると驚くくらいの、非常に大きなバックパックを背負っていた。

試しに
背負わせてもらうと、、

重い!

普段、水筒を入れたカバンが重い、、と感じている筆者にはかなりキツかった。


長野駅から善光寺まで25分の道のり
バックパックを背負ったまま
つかささんは、なんともない風に、足取り軽く歩いた。



旅人 第一印象



初対面でとても印象的だったのは、彼の人懐っこい笑顔!

そして話し始めると、
「明るい!」
「もっと話したい!」
「初対面の人と会う時はこうしよう!」
と、思わせられる、第一印象で人の心を掴んでしまう人であった。





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善光寺を散策することおよそ15分

筆者は善光寺の本堂の中(靴を脱いで上る部分)も
見たいのでは?と思っていたが
本人はもう満足した様子。

展開が早い!

つかささんの特徴だ。

早速、善光寺近くの地ビールの店で話を聞いた。

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つかささん 旅の1コマ

旅に出る理由

「2025年にアフリカへ行って囲碁を広める」

つかささんはそう言う。



なぜ広めたいのか。

アフリカで囲碁を広めることで
今、紛争をしている国同士でも
囲碁が共通の話題になり
アフリカの紛争をなくすことに貢献できるかも!


今後1番人口が増加すると言われているアフリカで
紛争が無くなり、
多くの人が笑顔になってくれたら!

それが彼の願いだ。




(世界の囲碁人口はなんと4000万人いるという。
実は囲碁は、世界的に楽しまれているゲームなのだ)






つかささん 旅の1コマ


つかささんの略歴


つかささんは大学卒業後、
いつか社長になりたいと考え、保育園を作る会社に就職。

しかし過酷すぎる勤務状況に耐えかね、
転職!

紆余曲折あり、フリースクールの運営スタッフになった。
そこで多様な子供、青年に会い、人生についていろいろ考えたつかささん。


25歳のつかさ青年は、そのあたりから
プライドがなくなり、 人に頼れるようになったと言う。




そして旅人になった



フリースクールを辞めたのち、アフリカへ、、という考えに至ったが
コロナが立ちはだかった。

普通の人ならここで挫けてしまいそうだが
つかささんは違った。

海外へ行けぬなら、
日本一周をして応援してくれる人を増やそう!と考えたのだ。


信用貯金を貯める

自転車旅とはいえ、続けるにはお金がかかる。

応援が必要だ。

そのために
「twitterを見て声をかけてくれた人」
「ネットで見つけた面白い人」
「知り合いに紹介してもらった経営者」など
縁のある人、自分が縁を繋げたい人とどんどん会い続け、
人となりを知ってもらい、信用貯金を貯めている。

<声をかけてくれた人には必ず会う>

声をかけてもらったら、
日にちを合わせ
現在いる場所から引き返すことになっても
必ず会いに行く。




つまり日本一周といえども
蜘蛛の巣のようにザクザクした進み方をしている時もあるのだ。


つかささん 旅の1コマ

季節に関係なく北へ南へ



冬に自転車で寒い地域へ向かうことも。

そんな時
雪が降り自転車では先へ進めず、
知り合った人に来年の春まで自転車を預かってもらうこともあるとか。

その後、春になるまでは
公共機関での旅が続く。

効率よく日本一周をするのではなく
まさに
「信用貯金を増やす」
「面白い人に会う」
「人脈を増やすため」
日本中を回る、と言う旅のスタイルだ。


実際に筆者が会ったとき、季節は冬
富山で会った人に自転車を預かってもらい
長野駅へは電車で来たのである。
大きいバックパックを背負って。


つかささん 旅の1コマ


旅の実際

旅人、と聞くと楽しそうだが
実際には
知らない人と毎日、しかも1日に何人にも会うこともある。


疲れないだろうか。


つかささんは言う

「日本一周の看板のおかげで、
皆んなが声をかけてくれたり
たまにおばあちゃんがお金をくれることも。
あとは車が優しく避けてくれたり。

コロナでみんなが内に内にと籠っているからこそ
日本一周の看板を下げて動いている自分は
みんなのエンタメになれているようです。

みんな、気軽に声をかけてくれて楽しいですよ」と。






つかささん 旅の1コマ

旅人、その生い立ち

気さくで明るい、つかささん。

彼はどんな幼少期、青年期を送ってきたのだろうか。

つかささんに尋ねると、意外な言葉が返ってきた。

「小学校の頃は、太っていたんです。
それをからかう男の子たちもいて。」

辛い小学校時代を送っていたのか、、と思いきや

「いえいえ、小学校時代はキレやすい子供でした。
おとなしく”からかわれて終わり” 、、ではなく
からかって来たグループの中の1人を
授業時間が終わったと同時に捕まえて、力でやりかえす、、
そんな子供でした!」

意外や意外!
現在の明朗闊達な つかささんからは想像がつかない姿なのである、、、


その後、つかさ少年は中学生に。

「中学では、部活をすぐ辞めてしまいました。
その後、何をしたいわけでもなく、、、
暇を持て余し、友達と夜の街に出て少し悪さをしたり。
でも待ち合わせ場所は、地域の公民館だったんです(笑)」

なんと!
公民館で待ち合わせる中学生とは可愛らしい。

そして
そこでつかささんの運命を変える出会いがあった!

運命の出会い


暇を持て余していた中学生のつかさ少年。

この公民館でターニングポイントがくる。

運命の日、
公民館で囲碁をするおじいさんたちを見かけた。

「囲碁をするおじいさんをぼんやり見ているうちに
なんとなく興味が湧いて声をかけたんです。
ご想像の通り、公民館で囲碁をする中学生はいなかったので
嬉しかったようです。
とっても優しく教えてくれました。」



その後
つかさ少年は囲碁にどハマりする。



なんと、
中学2年生にして
囲碁の有名な先生(亡くなったとき新聞に名前が載るくらいの方)を
自分で探し出し
半住み込みで、師匠の鞄持ち、家の掃除をし、囲碁を習い始めたのである。


キタ!心に触れるものを見つけた瞬間



ここで、筆者の脳裏に「ある言葉」が浮かんできた。
筆者の子供は不登校で、現在フリースクールに所属している。
そこのスタッフが言った言葉だ。

「今の子どもは自分の意思に関係なくいろんなことをやらされている。
小学校に入れば、
・自分の意思とは関係なく”何か”をやらされる
(勉強、運動など、、したくない時にもさせられる)

そして
・「やるべきこと」として、否応なしに色々なことをやらされる。
(その子にとって、今、興味のない勉強、宿題。
親が良かれと思って勧めてきた、本人は気乗りしていない塾、習い事、など)

素直な子どもほど
「大人が自分に期待していること」を感じとり、
<自分は何をやりたいのか>を考える前に、
次々にベルトコンベアーで運ばれてくる商品を処理するロボットのように
”やるべきこと”を一生懸命に、必死でこなす。


こうやって
子どもは「考える力」を失っていく。「自分」を失っていく。

そんな日々を送るうち
<自分が本当にやりたいことは何か>がわからない子ども、大人が出来上がる。


子どもが自分からやりたい!と思うものを見つけるには、
まず、暇を体験させる。。

暇、暇、暇、暇だな、、、

その先に「自分が本当に何をやりたいか」が自分の中から湧いて出てくる、と。

だから
子どもが「暇だな、、」と言い始めたら
それは子ども自身が
<自分のやりたいことを自分で見つける”チャンス”が来ているのだ>と
思っていい と。



まさに
中学生のつかさ少年は、
暇を持て余していたからこそ
囲碁に触れた時に
<自分の心が高まった>ことに気づけたのだろう。
それは、
つかさ少年が<自分の心に自分で触れた瞬間>だったのではないだろうか。


つかささん 旅の1コマ


旅人の頭の中




さてさて
少年から青年になったつかささん。

今回、筆者がステキだな!と思った、つかささんの特徴をご紹介しよう!

<人懐っこい、物おじしない> 


幼少期からそのような性格だったとか。

幼少期、デパートに行くと親が目を離したすきに
その辺にいる子どもたちに声を掛け
何人も引き連れて遊んでいた、という逸話も。



<可愛がられ力、後輩力>



この能力、(元々持っていたポテンシャルもあると思うが)

本人曰く
「後天的なもの」
本を読んで身につけたとか。

例えて言うなら
No.1ホステスのような、人を良い気分にさせる、
見事なくすぐり方を心得ている!


なにを隠そう つかささんはとても読書家!!

1年に何冊もの本を読む。

つかささんの読書法はこうだ。


同じジャンルの本を5冊選ぶ

それらの本に共通していることを抽出

そこを真似る



実は、筆者はこの方法を聞いたことはあっても
実際にはやっていなかった、、、

やはり「ちゃんとやる人」の凄さを見せつけられた気分だった。


つかささんは言う
「自己流なら、やらない方がマシ。模倣は大事だ」と。 
  
まさに、型破りになるにはまず型をまねる!
守破離を人間関係にも応用し、旅の経験を有意義なものにしている。





ステキな旅人の作り方〜ご両親のストーリー〜



そんな人間力に溢れたつかささん。

そのような人物にしたのは
ご両親の気質、そして育て方にもヒントがあるように感じた。

いくつか印象に残ったことをご紹介させていただこう。

囲碁ネコ

囲碁で受験を捨てた?!


つかささんが囲碁を始めたのは
中学2年生の頃。

中学2年生といえば、日本ではそろそろ受験が気になってくる年頃だ。

そんな時期に
囲碁にハマってしまった つかささん。

師匠の家に泊まり込みで囲碁の修行をし始めた彼を
両親は心配しなかったのだろうか。

「囲碁の師匠が両親にこう言ったんです。
<囲碁は2歳くらいからやらないと芽が出ない。
囲碁で芽が出る子は中学2年生くらいでプロになるんです。

中学2年生から修行しても、
つかさくんはプロになれないと思います。それでもやりますか?>って。

それを聞いたうちの両親は、
<つかさが初めて自分で本気でやりたいと言ったことです。
本人の気が済むようにしてあげたい。やらせてやってください。>と。

受験そっちのけで、囲碁を本気でやりたい!と言った僕を
両親は全幅の信頼を寄せて背中を押してくれました。
だからこそ、挑戦できたんです。
僕はそんな両親を尊敬しています。」

子どもが
本気で「やりたい」と言ったことを
それがどんなことであれ
そして
どのタイミングであろうと

・やらせる
・任せる
・口は出さない

その覚悟がある親はどれくらいいるだろうか。

筆者も自分の身に置き換えて今一度考えてみたい。



囲碁ワンちゃん


親がまず好きなことを!!


次は つかささんのお母さんの逸話を。

当時小学生のつかささんが帰宅すると
お母様がスーツケースに荷物を詰めていた。

(何しているんだろ?)

不思議に思っていた つかささん

「つかさ、明日から四国に旅行に行こう!!」
お母さんから突然の旅の誘い。

どうやらお母様も思い立ったらやってみる!という行動の人らしい!

聞けば聞くほど、ご両親、特にお母様は
<自分の魂の声を聞いて生きている人>なのだな、と感じた。

自分の心の声に従い、自由に人生を生きる見本が
目の前にいたとは、筆者としてはなんとも羨ましい!!

そのあたりも
つかささんの現在の行動に影響を与えているのではないか。


つかささん 旅の1コマ





これから風の時代を迎えるにあたり、

「魂の心の声を聞いて 素直に生きる人」が
輝く時代になるのでは、と筆者は考えている。


自分の想いに素直に生きる <つかささんとの出会い>は
筆者の心に爽やかな風を起こしてくれた。

柔軟に。
大胆に。
謙虚に。
そして思いついたら行動は素早く。

つかささんは
「人と比べず、面白がって平気に生きる」(樹木希林さんの言葉)

それを体現しているような人だ。

旅は川の流れのように



「結婚して、子供を授かって、家を買って、、という幸せの形はスパッと諦めた。少し葛藤もあったけど」 と笑う つかささん。

アフリカへ続くこの旅を続けることを選んだ。

自分のやりたいことに邁進する力強さに惹かれ
人はつかささんに会い、話をしたいと思うのだろう。

筆者もまたつかささんに会いたいと願う。

アフリカへ行ったのち、
全国で会った人たちに報告をするため
日本全国をまた回るつもりだという。

その日を楽しみに彼の活動を見続けよう!と決心した筆者であった。



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この記事を読んで、つかささんに会ってみたい!と思われた方は
TwitterのDMで連絡してみては?!

高橋つかささん twitter
https://twitter.com/tsukakingu







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