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冴えない過去の論客達

202〇年世界の潮流のようなタイトルの本を読む時に、過去世界をマクロ経済の見方から確実に

人々を導いてきた論客達の最近の論理の破綻には正直失望しています。


彼らは日本の中で一体何を見てきて、そしてその絶大なる支持層を一体どこに向かわせたいのでしょうか?

特に特筆すべき4点を挙げておきます。

・AIで不安を煽る

例えばAI革命に関して述べれば、先日もnoteの中で書いたようにテクノロジーの進化は結果的に雇用を創出することになるということは、私が述べてきた通りです。

しかしながら日本を導いてきた論客達はこぞって、大量の雇用が失われると、そのマイナスの側面を喜々として論じて、今必要なことは日本人としてのマインドであると解きます。

至極まともな事を書いているように見えますが、支離滅裂極まりなく、知性に見せかけた欺瞞だと感じます。

必要な事は人々を副次的産業の創出のリーダーに向かわせること

であって、例えば自動車が現れた時に、蒸気機関車関連に従事していたとして、カーナビを思いつけるかどうか?という話を論客達は具体的に語るべきなのです。

国家観が悲観的に論じる国民性?と捉えられる方もいるでしょうが決してそんな事はありません。

むしろ論客等により日本は勝てない方向に押し込められているような別の意図すら感じます。

・GDP成長率で経済の全てを語る

これも、彼らはアフターコロナで世界は鈍化すると論じているわけですが、何を持って鈍化すると言っているのかが問題なんです。

ではどのような主張かを見ていくと、中国のゼロコロナ政策の影響が残り、世界的なインフレ、それは今後も続き、ウクライナ問題を発端とするような別の有事に対する危機感を煽ります。

そして極め付けはこの世界の成長、鈍化、後退を

GDP成長率のみで論じる

わけですが、これがまさに欺瞞なわけです。

なぜ他の指標を使わないのか?

彼らは他の指標を仮に使ったとしても、失業率などによる景気指標、各国の金融指標、貿易収支、この辺りまでですが、これで世界の全てを語るコトこそ世界経済を論じるにおいて間違った行為です。

これに感化された若手の経営層は動画コンテンツを作成するインフルエンサー達が

「日本やばい」と論じまくる

わけです。

この罪は本当に重いと思います。

国家を良くしたいと本気で思うならばポジティブな点を論じることが必要なわけです。

それにより国民は自信を取り戻していき、活力溢れる社会が生まれるわけです。
全てを指標の1つで総括して判断して謎のTODOを国民に送り込むのは本当に勘弁願いたいです。

・日銀の金融政策に文句を言う

2023年4月に退任された日銀総裁のマイナス金利政策、それも頑なマイナス金利政策に対してはよくやった!と、良い評価をするという暴挙であります。

このマイナス金利政策に代表される異次元の金融緩和は、本当に歴史的に見て国賊的行為

であり、日銀はお金を垂れ流してインフレにする必要があったにも関わらず、金融や不動産に対して資金を供給し続けたわけです。

それにより、都市部の不動産の高騰は続き、低い金利により円安に誘導されたわけです。

とんでもない話なのです。

日本企業の多くは輸出企業が多いから円安で喜ぶと思っているのは30年ほど時間が止まっている方々のみで、多くの企業はサプライチェーンを海外に持ち、それを輸入しているわけなので、円安は現在では日本経済にとってマイナスになるわけですが、これを経済はそんなに単純ではないと、国民を欺き続けた日銀は誰の意向に従っていたのか?

このことを是非ご回答頂きたいところですが、それを支持する論客達には、もっと困ったものです。

・ロシアウクライナにおけるウクライナ強しの論理

全くもってこれがおかしい話です。

思っているより強かったからロシアはウクライナに対して占領できないとか、ウクライナは核開発能力を持っているからとか、そんな訳はないのです。

これは

戦争を続けさせたい理由が世界、とりわけ国際金融資本にある

からに他ならないですが、このように述べる論客は存在しません。

経済や地政学では様々な角度から見る必要があると述べるにも関わらず、この問題では片目で一辺倒なわけです。

ギリギリでロシアのプーチンになってみれば?

という地政学の考え方を繰り広げますが、それでは自分が世界の覇権を既に握っていれば?と考える事はないのです。

そしてこの論客達はプーチンをヒトラーと同様と論じます。

ヒトラーが悪というレッテルを何十年も経っても貼り続け、彼がどのような政治家であったのか?は論じられないのです。

最後に、

日本人は世界中の多くが民主主義国家に暮らしていると思っているかもしれませんが、それは間違い

です。

世界人口の多くは強権主義国家に住んでおり、民主主義国家に住む人の割合は世界人口の3割程度にしかなりません。

日本人が好きなタイやシンガポールも強権主義国家なわけですから。

我々の価値観はある種、特殊で勘違いが多いのです。
論客達には是非本当に先のこの国の人のことを考えた講釈を展開して頂ければと切に願います。

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