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チョコレートの記憶

ひんやりした季節になって
好きな人は、言われなくても一年中食べるけど、
ますますチョコが美味しく感じる季節。

私も、自他ともに認めるチョコレート好きだ。

歳を重ねるごとに、チョコを交えたイベントも増えて、
チョコレートにまつわるエピソードもいろいろある中、今日書きたいと思ったのは2つ。

かつてフルタイムの勤め人だったころ、
毎朝コンビニに立ち寄っては、
ポケットサイズのチョコレートを買って、
かばんに入れて持ち歩いていた。

自分でちょっと変だとは思っていたけど、
歯止めがきかなくなっていて。
おかしすぎて・・・最終段階では、ちょっと狂っていた。
その証拠に、脳腫瘍の手術で入院したとき
あわてて荷物を入れて持参したバッグには
万年持ち歩きしていた頭痛薬がたくさんと、
チョコレートの包み紙(ゴミ)が大量に出てきたのだった・・・。
(術後に鞄の中身を整理して、めちゃくちゃ驚いた)

一方、幼いときのチョコレートの記憶は
全くちがう、やさしい記憶。

私は、今思えばちょくちょく体調を崩していた。

風邪や頭痛、発熱で学校を休んだ日数が、
兄弟よりも多かったように思う。

当時、両親は父の商売で忙しかったので
昼間だれもいない家で一人、横になっていた記憶がある。

少し回復した午後に、
帰宅した父と母のどちらかが部屋に来て
「どがんね?ましになったね?」と額に手を当てたあと
「食べんね」と、チョコを枕元に置いてくれた。

今でも、ちょっとしんどいな、と感じるときは
決まって両親の穏やかな顔と
スーパーで売っている、甘いチョコレートを思い出す。

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