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雪国


雪国、の始まり描写。

国境の長いトンネルを抜けると、雪国だった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。
向こう側の座席から娘が立ってきて、島村の前のガラス窓を落とした。雪の冷気ぐ流れこんだ。娘は窓いっぱいに乗り出して、遠くへ叫ぶように、
「駅長さあん、駅長さあん。」

要は、真っ暗から真っ白になったと言いたい。

列車は電気あり?
いやあ石炭に決まってるしょ。
いまの人に伝わる?


まあ、いろいろと、意見はあるだろうけど。
やはり、秀逸な文章だと思う。

一文ごとに、動きや変化があって、しかも無駄がない。


ストーリー的には、なんだこれ?
って思わなくもない。物書きらしき主人公の島村が、冬の間に訪れる温泉宿における情事?の話しだ。

女性たちとのやりとりの描写は、そりゃもう、生き生きとしてて、そこに在ると思わせる。


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