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コザの老舗民謡クラブ・なんた浜のテーマソング「なんた浜音頭」

「なんた浜音頭」という歌をご存知だろうか?へん愛子氏のデビュー曲「なんた浜(作詞/宮良高夫・作曲/宮良長包)」とは別の歌であるが、コザ中の町にある老舗民謡クラブ「なんた浜」へ足を運んだことがある方なら一度は耳にしたことがあるはずである。

この「なんた浜音頭」は1989(平成元)年、民謡クラブ「なんた浜」の開店20周年を記念して、当時同店でステージ演奏を担当していた嘉手苅林次(嘉手苅林昌の次男)によって作られたものである。

現在でも「なんた浜」のステージでは、最初にこの歌が歌われることが多い。

「なんた浜音頭」
作詞・作曲/嘉手苅林次

サーあしびがめんそり なんたはま(ソレなんたはま
美童美みやらびちゅらさや 肝美ちむぢゅらさ
うたおどりの パラダイス
めんそりよーたい めんそーれー
御待うまちさびら なんたはま
万人揃まんちゅするとてぃ あしばなや
とぅちるまでぃ あしばなや

サー今日きょうがおで なんたはま(ソレなんたはま
つかれなおしに さけ
明日あすしあわせ ねがさけ
めんそりよーたい めんそーれー
御待うまちさびら なんたはま
万人揃まんちゅするとてぃ あしばなや
とぅちるまでぃ あしばなや

サーりコーナー なんたはま(ソレなんたはま
うた三線さんしん 指笛ゆびぶえ
土産みやげばなしに はな
めんそりよーたい めんそーれー
御待うまちさびら なんたはま
万人揃まんちゅするとてぃ あしばなや
とぅちるまでぃ あしばなや

サーいもわかきも なんたはま(ソレなんたはま
あのあのころ あのとき
おもばなしに はな
めんそりよーたい めんそーれー
御待うまちさびら なんたはま
万人揃まんちゅするとてぃ あしばなや
とぅちるまでぃ あしばなや

サーあなたとわたしの なんたはま(ソレなんたはま
いつものかおが になって
おど姿すがたの ふくらしゃや
めんそりよーたい めんそーれー
御待うまちさびら なんたはま
万人揃まんちゅするとてぃ あしばなや
とぅちるまでぃ あしばなや

歌詞はレコード音源より筆者聞き取り
「なんた浜音頭」のレコード
「なんた浜音頭」が収録されたEPレコードジャケット[マルフクFF-324]
写真左から嘉手苅林次、比嘉マチ子、嘉手苅林昌、饒辺愛子、稲福政信、新垣文子
(沖縄市音楽資料館おんがく村所蔵)
※おんがく村スタッフの許可を得て撮影した。

上記写真のように、「なんた浜音頭」は「民謡クラブなんた浜創立20周年記念盤」という名のもとで製作されたEPレコードのB面に収録されている。ちなみにA面は店のオーナー・饒辺愛子氏の代表曲「ちむがなさ節(作詞/とりみとり・作曲/普久原つね)」である。

ちなみにこちらのレコード音源は一般的にはほぼ入手不可能なものの、資料として所蔵されている沖縄市音楽資料館おんがく村のiPad視聴システムで聴くことができる。


また、2009(平成21)年にミュージックタウン音市場で開催されたコンサート「コザ民謡酒場華ぬ共演」では、当時のステージ担当(饒辺愛子、稲福政夫、比嘉マチ子、宮里恵美子、比嘉政信)によって歌われた(ただし、この時は五番の歌詞が省略されている)。なお、同コンサートの模様を収録したDVDが2023(令和5)年2月現在、下記Yahooショッピングならびに楽天市場のリンクから全国送料無料で購入可能である。


最後に、民謡クラブなんた浜の店舗情報を掲載しておく。

「民謡クラブなんた浜」
〒904-0031 沖縄県沖縄市上地1丁目15-12
電話番号:098-932-5930
営業時間:21:00~翌3:00頃
定休日:月・木
オープン:1969(昭和44)年11月

【おもなメニュー】
ビール中瓶:1,000円
泡盛一合:2,000円
泡盛ボトル:8,000円~
泡盛ハーフボトル:4,000円~
ソフトドリンク:700円
おつまみ:1,000円
カラオケ一曲:100円
※ライブチャージはナシ。言ってしまえば、ドリンクやおつまみの料金にチャージが含まれているといった感じか。これが那覇の国際通りなどにある観光客向けのお店とは一線を画した、本来の「民謡酒場」の料金システムだ。
※食事の提供はないが、隣接する飲食店(ピッコロなど)から出前を取ることができる。

【ステージ担当】
饒辺愛子、稲福政夫、久志貞光、比嘉マチ子、宮里恵美子
※オーナーの饒辺愛子氏は現在、原則として日曜のみの出演。ただし、必ずしも日曜に訪店すれば会えるとは限らないので、事前に電話確認しておくと良いだろう。

初めての方は、電話にて最新情報を確認の上での訪店をお勧めする。

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