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リゾートしらかみで行く五能線の旅2日目

アオーネ白神十二湖に宿泊し、2日目を迎えた。この日は今シーズン一番の冷え込みで朝はあられの粒がまだ残っていた。
バイキング形式の朝食を頂いて早速今日最初の目的地へ向かう。ここの宿は前日に乗る列車の時間を伝えればなんとそれに間に合うように駅まで送ってくれる。親切なサービスに感動し、再びここに来ようと心に決めて十二湖駅を出発した。

この日最初に降りたのは艫作駅。ここで降りたというだけで私の目的は分かってしまうかもしれない。駅の周りに民家はあったが旅行者の目的地になりそうなものは全く無かった。

この日の目当ては駅から歩いて15分ほどのこの不老ふ死温泉である。朝からゆっくり温泉に浸かるとはなんという贅沢だろうか。

ここの最大の売りはこの海辺の露天風呂だろう。波打ち際までこの距離である。そもそも露天風呂をこの距離で撮影できること自体が珍しい気もする。ちなみにこの角度なら入浴中の人は写らないというのは自分で風呂に浸かっているときに確認済みである。

基本的に温度が高めの温泉で内風呂は温めの方でも少し熱く感じたがこの日の気温(7℃程度)で外で浸かるのはとても心地よかった。少し温くなったお湯に浸かりながら海を眺めていれば時間が経つのを忘れられそうだった。露天風呂は混浴と女性専用があったが私が入ったときは混浴がメンテナンス中で女性専用の方に入ることになった。お湯は鉄分が多そうな茶色をしているので浴槽の中はよく見えない。混浴でもあまり気にならなそうだと感じた。

たっぷりと温泉を楽しんだところで次の列車までの時間に昼食をとってしまうことにした。不老ふ死温泉には宿泊客でなくても入れるレストランがあったのでここに決定した。

即決でマグロステーキ丼を食べることにした。生、片面焼き、両面焼きでそれぞれ違う味のタレとご飯が用意されている。自分の好きな焼き加減で食べるマグロは他ではなかなか味わえないと感じた。深浦町はマグロで有名な大間よりも実は水揚げ量が多いらしい。マグロステーキ丼を推している店がいくつかあり宿泊したアオーネ白神十二湖もその一つだった。

ゆっくり寛いだところで次の列車に乗るために深浦駅へ向かった。待ち時間は駅の近くの大岩に行ってみることにした。

このアングルだと道が波で削り取られてしまっているようにも見える。冬の日本海らしく高い波であの岩の上まで行っていいものだろうかと少し躊躇した。

荒波の中で海にそびえ立つこの岩が人々の信仰を集めるようになるのは自然なことなのかもしれない。

私が岩の上に向かっている最中にも段々と波が高くなってきていたので少し急いで駅まで戻った。

ここからは弘前駅まで一直線。今度はリゾートしらかみのクマゲラ編成に乗り込む。

列車は深浦駅から30分ほどで千畳敷駅に到着。乗客が降りて海岸を見に行けるように15分の停車時間が設けられている。石畳を敷いたような岩場が遠くまで続いていた。300年ほど前の地震で隆起した結果このような景観になったらしい。地震の後に海の様子を見に行ってこうなっていたら驚くだろう。

千畳敷駅から終点の弘前駅は1時間と15分程度である。車内では度々吉幾三さんのアナウンスが流れたり津軽三味線の演奏もあり終始目と耳をフル稼働させながらの楽しい時間だった。

五能線全線を乗り通し、ゆったりとした時間を過ごしてリフレッシュできた2日間だった。沿線の景色は季節によってかなり変わるので再び訪れるときは別な時期に行ってみたい。また今回移動手段が鉄道だったため立ち寄れなかった魅力的な場所も複数見つけたのでそちらを訪れる旅もまた計画したい。

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