読書記録:教養としての「数学Ⅰ・A」

永野裕之:教養としての「数学Ⅰ・A」(2022,NHK出版新書)

年末年始の休暇が終わり仕事も徐々に忙しくなってきてあまり本が読めていませんでしたが,帰省の移動時にゆっくり本を読む時間が取れました.
今回は教養としての「数学Ⅰ・A」という本で,本屋でタイトルに惹かれて購入しました.

本書は,数学を学ぶべき理由から始まり,数と式,集合と命題,二次関数,図形と計量,データの分析,場合の数と確率,図形の性質,整数の性質について基本的な定理や公式について扱っている.
数学を通じて学ぶことこできる論理的思考力が社会で生きていく上で大変重要な能力であることについて学んだ.

論理的思考力とは,言い換えれば「問題解決能力」に直結するものであり,それは次の7つの力の複合体であると私は思っています.
①情報を整理する力
②様々な視点から見る力
③具体化する力(イメージする力)
④抽象化する力(モデル化する力)
⑤分解する力
⑥変換する力
⑦統合し説明する力

pp.12

高校まで数学が好きな科目だったので読んでみましたが,数学の内容についてかなり久しぶりだったので,だいぶ忘れている部分がありました...
しかし,一つ一つの定理や公式を忘れてしまっても,これまで数学を学んできたことによって論理的思考力は身についているのかもしれないと感じました.特に学生時代(特に小中学生)数学(算数)が好きで国語が嫌いだった身であったのにも関わらず,文章を書くのがそこまで嫌いにならなかったのは,数学を学ぶことで身についた論理的思考力が大きいと思います.
漢字とかが嫌いであっても,文章の骨格がある程度作れたのは,数学を通じて情報を整理し,それを説明する力が身についていたからなのかもしれないと感じました.

そして,論理的に考えることの大切さを改めて感じました.仕事をする上で論理的な文章を書くことはそこまで多くないかもしれないですが,論理的な思考を意識した方が,話が伝わりやすくなるだけでなく,自分が何を考えているのかについて整理することにもつながると感じました.論理的な思考力を高める上でも数学に触れる時間を作りたいと感じました.

そういえば,センター試験から共通テストになった際に問題構成などが大きく変わって数学は単純な式の計算が減り,(やっている計算自体は変わらなくても)より実社会に近い問題構成(以前見たのは二次関数を使って,地震のマグニチュードなどのエネルギーを算出するような問題だった気がします)になったと感じました.これは数学=実社会では役に立たないという数学に対するネガティブなイメージを変えていくためなのかもしれないと思いました.

久しぶりに数学の問題を解きたくなったので,今年の共通テストの数学ⅠAチャレンジしてみました.結果は時間が全然足りず,時間内に解き終わった問題の合計点が64点でした.高校生の時から間違いなく計算スピードなどが落ちていることを実感しました.ただ,時間内にと解き終わらないのは計算の道筋を立てる部分(論理的思考力)が不足しているからだと感じるので,たまには数学の問題を解きながら論理的思考力を高めていきたいと思いました.

今回は短めとなりましたが,読書記録はこれからも続けていきたいと思います.最後までお付き合いいただきありがとうございました.

#読書記録 #教養 #教養としての 「数学Ⅰ・A」 #数学

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?