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小雨の粗大ゴミ当番

 朝6時から、小雨のなか粗大ゴミの当番で神社の前の空き地に来た。

 倉庫から分別用の看板を立ててカゴを出して並べる。

 Tシャツにジャージ。そして今は小降りだが、雨の状態がどうなるかわからないので、長靴を履いてTシャツの上に百均のカッパを着て行った。

 雨は降るでもなく止むでもなく、傘を持っていては作業ができないが、カッパを着るほどでもない。
 が、少々の時間ならまだしも、2時間突っ立っていたらかなり濡れることになるだろう。
 私はカッパを着ていた。

 粗大ゴミを持ってくる人たちもパラパラと、来たり、止んだり、今日の雨と同じだ。

 しかし、こんなにも時間が進まない感覚を持ったのは久しぶりだ。

 行ってから、だいぶ過ぎたよなと思って腕時計を見たらまだ6時10分だった。

 その後、同じく当番で来ていた人に時間を尋ねられ腕時計を見たときに、もうそろそろ終わりが近いことを期待していた私たちは、そのあまりの時間の流れの遅さに顔を見合わせて苦笑いし、うなだれた。

 改めて、時間というものは平均して流れているものではなくて各人の主観であり、その意識、思考によりいくらでも変化するのだということを嫌と言うほど強烈に再確認した。

 認識として長い長い2時間を過ごして、パラパラと小雨に濡れるよりも、カッパの中は長い長い感覚時間とまるで比例しているかのように、汗でぐっしょり濡れていた。


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