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書物そのものは、君に幸福をもたらすわけではない。ただ……


書物そのものは、君に幸福をもたらすわけではない。
ただ書物は、君が君自身の中へ帰るのを助けてくれる。

ヘルマン・ヘッセ
(ドイツの小説家、詩人、ノーベル文学賞受賞 / 1877~1962)


初めましての方も!そうでない方も!
こんにちはこんばんはおはようございます!
こいさば青担当!望月づんです!

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以前書いたオススメ本のnoteが多くの方々に読んでいただけているようです!もし「まだ読んでないよ~」って方がいらっしゃいましたら、是非是非読んでみてください。

前回は趣味の参考書についてということで、私の本棚にあるイラストに関する本やデザインに関する参考書などをメインにご紹介しました。
同じような参考書の類でまだまだ紹介しきれてないオススメ本はたくさんあるんですが、今回は直近で読了した小説の中から面白かった本についていくつかお話していきたいと思います!


◆推し、燃ゆ

逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。
アイドル上野真幸うえのまさきを“解釈“することに心血を注ぐあかり。
ある日突然、推しが炎上し——。
第164回芥川賞受賞作。

Twitterを眺めていたらこちらの本の話題を見つけ、内容も気になるものだったので読んでみました。
推しの炎上……なんとも現代らしい題材だなと思い、つい興味を引かれてしまいますよね。
私は最後まで読んで、なんというか、ぬるいポカリスウェットが喉に纏わりつくような、そんな感覚になりました。とても面白かったです。
『推し』という存在が息をするように私たちの生活に根付いてもうどれくらいになったのかは分かりませんが、そんな『推し』がいらっしゃる方には一度読んでみてほしいなと思える本でした。
こちらの『推し、燃ゆ』は冒頭40ページの試し読みが出来ます。⇒こちら


◆コンビニ人間

36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子ふるくらけいこ
日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、
「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。
「いらっしゃいませー!!」
お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。
ある日、婚活目的の新入り男性・白羽しらは がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。
第155回芥川賞受賞作。

『推し、燃ゆ』の作者・宇佐見りん先生のインタビュー記事を読んでいた時に、村田沙耶香先生のお名前が出ていて、どんな小説を書かれるのか気になったので何冊か購入して読んでみることにしました。
小説のあらすじを見た時に、『コンビニ人間』と『殺人出産』が気になったので、先にこちらの『コンビニ人間』を読んでみることに。
『コンビニ人間』もすごく、なんというか、フィクションともノンフィクションともいえない認識の綱渡りで、読んでいてどんどんお話に引き込まれていってしまい、空腹感が消失するようなお話でした。
一気に読み進めてしまうくらいにはとっても面白かったです。


◆殺人出産

「産み人」となり、10人産めば、1人殺してもいい──。
そんな「殺人出産制度」が認められた世界では、「産み人」は命を作る尊い存在として崇められていた。
育子の職場でも、またひとり「産み人」となり、人々の賞賛を浴びていた。
素晴らしい行為をたたえながらも、どこか複雑な思いを抱く育子。それは、彼女が抱える、人には言えないある秘密のせいなのかもしれない……。

『コンビニ人間』を読み終え、続いてこちらの『殺人出産』を読みました。
こういう考え方もあるのかもしれないと理解は出来るけれど、なんとも……言えないなぁ……って感じのすごくぞわぞわするお話でした。いやほんとにフィクションとしてはとても面白いなと思いますけどね。
この『殺人出産』の舞台は100年後の日本という設定だそうですが、100年後の日本が本当にこういった制度を設けていたらどうしましょうね、なんて。
こちらの本は短編集になっており、『殺人出産』の他にも、三人での交際が流行する奇妙な世界を描いた『トリプル』、家族愛と性愛を分けて暮らす夫婦を描いた『清潔な結婚』、命を終えるタイミングを自ら選ぶ世界を描いた『余命』なども併録されています。どれも面白かったです。


◆犬のかたちをしているもの

昔飼っていた犬を愛していた。
どうしたら愛を証明できるんだろう。
犬を愛していると確信する、あの強さで――。
第43回すばる文学賞受賞作。

こちらの本も宇佐見先生のインタビュー記事でお話されていたタイトルだったので、気になって読んでみました。
主人公の薫とその恋人である郁也は性交渉をしない恋人同士、そこに郁也との子を妊娠してしまったというミナシロと名乗る女性が現れ、「この子、もらってくれませんか?」と言われるところから始まるお話です。
同じ女性性を持つ者としてはどういった形であれ主人公には救われてほしいなと思いましたし、どうか後悔の少ない選択をして歩いてほしい……と思いながらこのお話を読み進めましたが、他の方は一体どんな気持ちで読んだんだろう……。
なかなか内容がヘビーな本ではありますが、とても面白かったです。
皆さんにとっての『愛』はどんなかたちをしていますか?



……以上になります!
今回は『推し、燃ゆ』『コンビニ人間』『殺人出産』『犬のかたちをしているもの』の計4冊の小説をご紹介しました。
皆さんもこの読書の秋に乗っかって、普段読まないジャンルの本を読んでみるのはいかがでしょうか?


最後まで読んでくださりありがとうございました!
それではまた次回の更新でお会いしましょう!
ここまでのお相手は!こいさば青担当!望月づんでした~!
おつづきづん!(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑

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