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免許更新に行って思ったこと

今年は免許更新の年だったので、免許更新に行ってきました。
5年ぶりの免許更新。
講習は事故の映像をみせられて交通事故の恐怖を煽り、安全運転の意識を高めて終わる内容と予想していましたが、全くの予想通りでした。
やはり交通事故(特に人身事故)に巻き込まれると取り返しのつかない事態になることもあるので、改めて安全運転を心がけていきたいところです。

前回(5年前)に受けた講習の内容はほとんど何も覚えていませんが、講習を受けて交通事故の恐怖を感じたこと以外に思うことはありませんでした。
ただ、5年前と比べて自分自身に環境の変化があったためか、今回の免許更新では講習を受ける中で色々と思うところがありました。

私は現在沖縄に住んでいて、免許更新も沖縄の免許センターで更新しました。全国的には交通事故の件数は毎年少しずつ減少しているらしいです。ただ、沖縄に限定すると交通事故の件数は減っていないとのことでした。
なぜ全国では事故の件数が減っていて、沖縄では件数が減っていないのか。その要因は分かりませんが、少なくとも、数年に一度の免許更新で安全運転の大切さを伝えるだけでは事故が自然と減っていくことはないだろうと思います。本当に事故の件数を減らそうと思うのなら、具体的な施策を色々と考えていく必要があるでしょう。

働き方改革が交通事故を減らす

沖縄に限定した話をするなら、企業が働き方改革を推進することが交通事故を減らす最も効果的な対策であると思いました。

テレワークを推奨する

沖縄は電車がなく車社会なので、多くの人が移動で車を使用します。
当然、仕事でも車通勤の人が大勢います。
ですが、車を運転している時間が長い人や運転の頻度が多い人は当然交通事故のリスクも高くなります。物理的に車を運転している頻度や時間を少なくすることができれば、交通事故のリスクも減ります。
ということで、テレワークが可能な職種に関しては極力テレワークを推奨しましょう。多くの人がテレワークをすることで、通勤で車を使う人の数が減り、結果として社会全体の交通事故の件数が減ることが期待できます。

家賃補助を出す

テレワークが可能な仕事はテレワークすることで全て解決ですが、当然職種によっては現場に出社しなければ成立しない仕事もあります。
そのような仕事では通勤の必要が出てきますが、現場が固定されているような職場であれば、徒歩で通える場所やバス・モノレールで通える場所に住むことで車通勤は回避できます。
引っ越しや家賃の問題が生じるかもしれませんが、そこは企業が引っ越し手当や家賃補助を出せば解決です。
それをやるには企業にとっては負担が大きいかもしれませんが、通勤の負担が減ることで職員の生産性が上がるのであればその負担は十分回収できるし、そのような福利厚生があることで優秀な人材を集めることにも繋がるでしょう。

残業時間に通勤時間も考慮する

テレワークが成り立たない仕事で、かつ現場が定期的に切り替わるような仕事も多くあることでしょう。
沖縄でそのような仕事の場合は車通勤はやむを得ないと思いますが、その場合、常に安全運転ができるように企業が労働時間を配慮するべきです。

現在の労働基準法では、身体への影響から月の残業時間は上限45時間と定められています。ただし、労働基準法での労働時間と残業時間は通勤時間の考慮がされていません。
通勤時間は仕事上の成果を出しているわけではないので、「労働」という観点から見ればそれは自然なことです。
しかし、「身体への影響」の観点で考えると、車通勤をしている人に対しては残業時間や労働時間を適切に調整してあげることが求められると思います。

安全運転を心がけるには、常に想像力を働かせて先を読みながら周りに意識を向けて集中している必要があります。
今回免許更新の講習を受けて改めてそのことを実感しました。
ですが、運転中常に想像力を働かせて集中することは体力的にかなり疲れる作業です。身体への疲労という意味では仕事をしている時とさほど変わらないと言っても過言ではないでしょう。
そのため、車通勤している人に対しては、常に安全運転ができるように残業可能な時間や労働時間を調整するなどの配慮が必要だと思います。

交通安全を企業ブランドとして掲げることができる

テレワーク、家賃補助、労働時間の調整などは企業の働き方改革や福利厚生の話ですが、車社会の地域においていはそれらの取り組みが結果的に交通事故の減少に貢献することになります。
また、車の通勤がなくなれば(非常に微量だとは思うけれど)車の排気ガスも減らせるので、その分地球環境にやさしい企業だと言えなくもないです。そのことから、車社会である地域の企業において働き方改革や福利厚生は副作用として大きな意味を持つ可能性もあるかもしれないと感じています。

SDGsと同じような感覚で社会全体が交通安全に配慮している企業を優遇するような風潮が出来上がれば、多くの企業が交通安全の配慮に取り組み、その結果として働き方改革も進んで社会全体に良い影響を与えるんじゃないだろうか、と思ったりもしました。

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と、まあ色々と書いてはみたものの、本音を言うと自分自身がずっとテレワークしていたいことや、できれば車通勤したくないことを正当化したかっただけです。
生産性を高めるためには車での通勤時間は本当に無駄な時間だと思っているので、出社しなくても成り立つ仕事であればテレワークをしていたいし、出社を強制するのであれば労働時間を調整してほしいと本気で思っています。
今回免許更新で講習を受けながら、それら全ては交通事故を減らすことにも直結しているな感じたので、社会全体が交通安全のことも本気で考えながら働き方改革を進めてほしいと思いました。

歩行者や自転車の人にも交通安全の意識を持たせたい

講習では交通事故の動画をたくさんみせられました。
その多くが、歩行者や自転車との接触事故です。
運転免許更新の講習なので、動画を見た後は運転に対する注意喚起を促す形で講習が終わるのですが、事故の動画を見ていると歩行者や自転車の人もかなり注意力に欠けているなと思うものが多かったです。

車を運転している人が周囲の歩行者や自転車に注意を払うのは当然のことですが、歩行者や自転車が周りへの注意を怠ってよいわけではないでしょう。
車の運転者は免許の更新時などに交通安全の意識を再確認させられるわけですが、車が多い地域においては、歩行者や自転車で移動する人に対しても、車に対して注意を払うような講習や動画あっても良いのかもしれないと感じました。

例えば、黒系の色の服を着てある人は、夜に歩いていると車から非常に見えずらいです。そのような人が周りをあまり見ずに車道を横断したりすると、当然交通事故のリスクは高くなります。
もちろん車を運転する人が注意を払うことは大前提ですが、夜に歩く歩行者は見えにくい服を出来るだけ着ないようにする、のような、運転者以外の人に対する交通安全のマナーも浸透させる必要があるのではないでしょうか。

協力金の使い方はもう少し考えてほしい

これは他の地域はどうなのか知らない。
沖縄の場合、免許更新を終えた後に沖縄県交通安全協会という団体に1000円を寄付することが求められます。
払うかどうかは任意とは言っているものの、ほぼ強制で払わざるを得ないような待ち構え方をしている。

免許の更新なんて数年に1度しかないので、そのタイミングで1000円払うことくらい渋るつもりはないけれど、そのお金の使い方はもっと別の使い方があるのでは?と思ったのが正直なところ。
そこで集めたお金は「交通安全活動」という目的に使用されているらしいのですが、それは一体どのくらい交通事故の削減に貢献できているのだろう。
もちろん活動自体を否定はしないけれど、もっと上手く活用してほしい。
例えばモノレールやバスをもっと使いやすくするための資金として使うとか。

沖縄は電車がないから必然的に車社会になっている。
ただし、一部地域でモノレールはあり、モノレールがある地域では車がなくてもある程度移動がしやすい。
このモノレールがもっと幅広い地域に広がることになれば、車での移動がその分減って交通事故が減るんじゃないかと思う。
もしも寄付したお金がモノレールやバスの使い勝手に影響するというなら、個人的には寄付金をもっと払っても良いか、という気持ちになります。

交通安全のための活動も大事だとは思うけど、本音ではそれってボランティアでも成り立つのでは??と思ってしまいます。市民からお金を集めるのなら、根本的に交通事故が減るような仕組みや制度を考えて実行するための活動に使ってはくれないでしょうか。

スライドショーの作り方が下手でした

講習の内容とは一切関係ないですが、講習で使われているスライドショーの作り方が非常に下手でした。。
おそらくパワポで作られた資料ですが、謎にアニメーションと効果音が多くてどこが大事なポイントなのかが全くわからない。。
また、フォントの種類やサイズや色もバラバラで統一感がなく、とても見にくい資料でした。
パワポの使い方だけは学校で習って多少知っているけれど、プレゼンに関しては全くの素人が作った感満載の資料で、このクオリティの資料でどれだけの期間講習をしてきたのだろうか、となんだかとても心配になりました。

前回の免許更新の時にはそのような感想は一切持ちませんでした。
前回の免許更新より後、最初の転職で講師になり、人前で話すための資料を作る機会が増えました。
また、研修の講師をする際に研修生に対してプレゼンの指導をすることもあるので、講習を受ける側の立場の時でも資料のクオリティが気になる体質になってしまったようです。

講習でお話をされている方はベテランの方で、内容を分かりやすく説明しつつ、一緒に自分の考えも伝えていて、とても聞きやすい講習でした。
その分スライドショーのクオリティが低いのがなんだか残念でした。
(そしてそのスライドショーを写しているPCがWindows 7だったことが個人的にまあまあ衝撃でした。。まだ使っているところあるんですね。そういうところ意外と多いのだろうか。。)

次回の免許更新時にスライドショーのクオリティがどうなっているかを楽しみにしておきます。


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