経験の使い方

「愚者は経験に学び 賢者は歴史に学ぶ」という言葉が結構好き。

なんでもかんでも経験から学ぼうとするとあまりも時間がかかって非効率。本を読んだり人から話を聞いて疑似体験することで、少ない時間で多くのことが効率よく学べると思っています。だから私は本を読んで学ぶのが好き。

けど、経験しないと学べないことが多くあるのも事実。
色々な本を読んでいると、組織としての知見は経験でしか学べないと書いている本があったりします。また、多くのビジネス書は、実際に行動に移すことを最も重要視しているものが多く、それはつまり行動を起こして経験することが大事だというメッセージでもあります。

結局、経験は大事なのか、それともそれほど大事ではないのか。

個人的には、経験そのものはあまり大事ではなく、経験によって得られた気付きが大事なんじゃないかと思います。経験をしただけで満足している人は、多くの経験を重ねても成長の度合いは少ないです。一方、経験をした後に振り返る時間を作り、経験から得られた気付きを自分の中に落とし込んで知見として溜め込んでいく人は、経験によって大きく成長することができます。

大学や専門学校で専門的なことを学ぶ人は多くいると思いますが、その時に重要なのは、学んで得られた知識そのものではなく、実践した時の気づきを自身の知見として落とし込んでいくことです。知識だけを得たいのであれば、入門書を読んだり、YouTubeの解説動画を見るだけでも十分可能。
高いお金を払って学校に通って何かを学ぶのであれば、その中でできるだけ多くの実践を積み、そこでの気づきを落とし込んでいくことが重要なのでしょう。

特に経営やプロジェクトのリーダーなど、多くの人を巻き込んで物事を進めていくような仕事では、事前に本を読んでどれだけ予習していたとしても、試行錯誤しなければわからないようなことは多く出てきます。人間は他人のことを完全に理解することはできないし、未来のことも正確に予測することはできない。

だからこそ、知識だけに依存しない、経験によって得られる気づきと、その気づきによって得られた知見が重宝されるのだと思います。
経験は、それ自体が成長に直結するものではなく、経験から得られる気づきことが成長には大事。経験は、気づきを得るためのツールだと捉えることで、成長を加速させることができるのだと思います。

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