見出し画像

制約下でのライブの魅力

先日、とあるアーティストさんのライブに行ってきました。
すごく好きなアーティストで、ライブの魅力もすごかったのですが、今回はライブの中身には触れず、制約下でのライブに参加して感じたことを書きたいと思います。

様々な制約

コロナ禍ということもあって、ライブには色々と制約がありました。

人数の制約
まずは人数の制約です。
会場はホール会場だったのですが、ソーシャルディスタンスを保つために前後左右で間隔をあける必要があります。
最大キャパ8000人程度の会場だったのですが、見た感じ全体の3分の1程度しか埋まっていなかったように思います。

声の制約
続いては声に関する制約。
マスクを着けるのは大前提として、感染対策として会場内では声を出してはいけないという制約がありました。
もちろん、友人同士で参加されている人たちが多少会話をすることはありますが、ライブ中に声援を送ることは禁止されていました。
その代わり拍手などでライブを盛り上げる形です。

グッズの制約
ライブではグッズの販売が行われる場合がほとんどですが、混雑を避けるためにライブ会場でのグッズの販売は行わず、事前にオンラインでの販売のみとなっていました。

アーティストさん側からすれば、会場は空席が多く、かつ声援を聞くことができないので、コロナ前のライブに比べると少し物足りない気持ちもあるのかもしれません。
ただ、一観客としてライブに参加した私個人としては、この制約は案外魅力的に感じました。

制約があることで楽しめるライブ

私はライブで生の音楽を聴くのは好きですが、ライブに行くのは実は苦手だったりします。
まず人混みが割と苦手です。すごく疲れてしまいます。
あと、周りの人たちの話し声が気になってしまうことが多々あります。
なので、自宅から1人でも楽しめるオンラインライブの方が実は魅力的なのではないかと感じたりもします。

ですが、今回のライブはコロナ禍による制約のおかげで、ライブに対する苦手意識をあまり感じないライブになりました。
参加者の人数はそれなりに多いですが、会場のキャパに対してはかなり余裕をもった人数になっていたので、人の混雑がそれほど気になりませんでした。
チケットを確認して入場する際は多少の混雑があるものの、人数の制限とグッズ販売がないことで、かなりスムーズに会場内を移動することができました。

また、声を出せない制約があったので、周りの話し声などが聞こえてくることもなく、ライブ中は音楽に集中することができました。
中には友人同士など、複数人でライブに参加されている方もいましたが、チケットの購入は1人1枚の制限があり、全席指定だったため、一緒に来ていた人も会場ではバラバラの席になっていたようです。
そのため、ほとんどの人が、話をする人が近くにいないというのも大きかったのかもしれません。
ライブが始まる前からかなり静かな雰囲気でした。
誰かと一緒にライブに来た人は気持ちを共有できずに少し寂しい思いもあったかもしれませんが、元々1人で来ていた私にとっては、ライブを最大限に楽しむことができました。

正直、コロナ感染者が増えている今の状況でライブに行っていいのか、という思いも多少ありました。
でも、きっとライブを開催するアーティストさんは観に来てくれているファンの方以上に多くの葛藤があったのだろうと思います。
「こんな大変な状況の中で来てくださって本当にありがとう」という思いがすごく伝わってきて本当に素敵なライブでした。
ライブを観に来ていたファンの方達の気持ちは、「こんな大変な状況の中でライブをしてくれて本当にありがとう」という気持ちだったと思います。

アーティストさん側の立場で考えると、人数の制限や声の制限はすごくもどかしい思いをするのではないかと想像しています。
(お金の問題も色々ありそうですよね。)
ですが、個人的にはこの制約がすごく心地よく感じることができるライブでした。
コロナが落ち着いたとしても、制約を設けたライブがあり続けても良いのでは、とすら思っています。

この状況でライブ?
と思う方もいるかもしれませんが、この状況でしか味わえないライブを楽しんでみると、新たな発見があるかもしれませんね。

サポートいただくとめちゃくちゃ喜びます。素敵なコンテンツを発信できるように使わせていただきます。