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インドネシアからネパールまで/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.5.5-24.5.11)

今週個人的に面白く読んだのは

在日イスラム教徒に詳しい早稲田大の店田広文名誉教授は、2023年12月時点で国内のイスラム教徒は27万人超と見込む。1980年代前半に4カ所だったモスクも、2024年4月時点で133カ所に増加したと推計する。
東京都渋谷区にある国内最大級のモスク「東京ジャーミイ」は、他のモスク建立の動きを支援してきた。多くのイスラム教徒が集団礼拝に訪れる金曜日、同胞へのサダカ呼びかけの場として礼拝堂を提供する。2024年5~6月にも、東京都や埼玉県でモスク建立を目指すイスラム教徒らが呼びかける予定だ。
東京ジャーミイの広報担当下山茂さん(75)は、インドネシア人技能実習生の増加などイスラム教徒コミュニティー拡大の「大きな波」が来ていると指摘。「地域に開かれたモスクが増え、イスラム教徒と日本社会が互いに異文化理解を深めるきっかけになってほしい」と期待した。

従来の日本のODA的な支援はハコモノをつくっておしまい、車両を入れておしまい、メーカーの2年の保証期間が過ぎたらあとは勝手に、というのが基本スタンスだった。実際、日本は1970~1980年代に東南アジアや南米、アフリカなどの案件を受注したものの、車両はすぐにダメになり、線路もガタガタで、その後継をいつの間にか中国に取られていたというのが世界的な流れだ。そんな中、JR東日本のインドネシアでの取り組みはこの流れに風穴を開けた格好だ。一民間企業がここまで行ったのは英断であるとともに、車両メーカーではなく鉄道事業者だからこそ成しえたことといえる。

ってインドネシア関連ニュース2本でした。どっちもマニアックな話題ではあり、もうちょっと日本社会的に普遍性があったニュースはこっちですかね。

言うまでもなく、窃盗実行犯の裏にある親玉を捕まえねば解決しないのに、この段階で「外国人など」だの「不法滞在者」だの、相変わらず意識の低い報道姿勢なことで。

■一部で物議を醸している記事

この「1割」がよくわからん、という指摘

毎日新聞、移民国家である日本の現状を追認する系報道多いわりに、ときどきカウンターの位置にある産経新聞もかくや。みたいな雑な報道をすることがあって、それは朝日新聞や東京新聞とは異なる個性なのかもしれませんが、なんにせよ上記の記事が示したかった本意は追求されてしかるべきだと私も思います。続報待ち。

■今週のその他ニュース

この期に及んで技能実習制度を使うのねー。という視点はあっていい。が最後に挙げたニュースへの感想です。

■今週公開された記事でいちばんオススメしやすいのはこちら。

課題もいろいろとあった。日本人のお客は未知のネパール料理にも興味を持ってチャレンジする人が多いのだが、ネパール人はそうでもないのだ。
「ネパール料理以外のものを食べる習慣があまりないんです。だから心配はしていたのですが……」(ケーシーさん)
せっかくの交流イベントなのに、日本の店だけお客が少ないのである。またネパール人の多くはヒンドゥー教徒だが、日本の店の中にはタブーの牛肉を出すところもあって、残念ながらそこのお客は日本人中心。どういう料理なのかよくわからないという不安もネパール人にはあったようだ。

ほかの書き手なら拾わないような細部への視点がさすがの読み物になっていました。

■サムネイルはベンガル数字またはネパール数字の罠に目を見張った記録がスマホから出てきたので思い出掲載。君それは8やろ。

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