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渋いニュースまたは渋い顔になるニュース/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.24-24.3.30)

今週は渋いニュースが多い。たとえばですけど、海外からの働き手を探す本邦において、むかし中国いまベトナム。と言っていた時代からもはやインドネシアが主流になり、同時に本国のドサクサに紛れてミャンマー人材を推す勢だのネパールいいですよ、カンボジア、あるいはラオスが注目です。みたいなことを言うひとびともいれば、いやいやインドですよインド。

って一派もいるんですけど(ここまでは別に珍しくもない話)

彼女たちは約9カ月間にわたって日本語を学び、日本の介護や宿泊施設で働く予定だ。他の部屋をのぞくと、肌の色や顔つきが東アジア系に比較的近いインド北東部の若者が多かった。
北東部ミゾラム州出身のラルマル・ソウミさん(22)は平日の午前10時~午後5時に授業を受け、その後も夜11時まで自習を続けてきた。
幼い頃から日本のアニメが好きで、「となりのトトロ」や「思い出のマーニー」、「すずめの戸締まり」などの作品にはまった。地元の病院で看護師として働いた後、「海外で働いてみたい」と、日本行きを決めた。北海道の介護施設で働く予定という。

太字は引用者

ここでいうインド北東部(俗にいう7姉妹州)、インド国内では差別の対象で*つまりベトナムから日本に来る技能実習生が国内で差別されがちな北中部出身者が多いこととパラレル。なんだかねえ。

*つい知ったかぶりしてしまいましたが、インド映画『PINK』(2016)を見たことあるだけの私なので、まあ言い過ぎの嫌いがなくはない。でも事態が改善しているとも思えないんだけど識者に聞いてみたいな(サムネイルは数年前の差別意識を描いた映画ポスターから。IMDb)

■特定技能12分野から16分野に増える、は大々的に報道されていますが業種としての追加がようやく公表されました

繊維業、技能実習生を搾取することで成立してもう十年の歴史を重ねてきたわけで(=皮肉)技能実習から名前が変わるだけにせよ、育成就労の対象外ってことは産業全体が死んでしまうけど、それでいいん? と思ってましたが岐阜県下なり今治なり、延命措置が取られたってことですね。

繊維業が特定技能実習生を受け入れる「追加要件」を設定、
①「国際的な人権基準」の順守
②勤怠管理の電子化
③政府が企業経営者に対して要請している、取引適正化方針などの宣言「パートナーシップ構築宣言」の実施
④給与の月給制
とした

形骸化しないか、少なくとも私は注目しようと思います(……いやだから今週渋いニュースばっかり、って言いましたよね)。

■ああ、それでいうとネット受けする系のトピックはありましたね

杓子定規を尊んで目の前の「人」を見ない機関が国に属することに暗澹とします。まあね、それでいうと入管って組織がいまだ解体されずにいるぐらいだから驚くことではないのかもしれませんが。

■もうみんなが忘れてしまっている元旦の能登半島地震について

■弁護士ドットコムの創業者が弁護士JPニュースって同主旨のサイトを運営してるの、なんなん。と思いつつ「協同組合グローブ事件」って呼び名まである案件の最新状況を伝えるのが後者だけなのでクリップせざるを得ない。

■今週のその他ニュースもまあまあ渋め揃い

最後の埼玉県知事記者会見は幹事社の毎日新聞による「ネット上で治安が悪化していると騒がれている川口市なんですが、知事は川口市出身ということなんですけど、どうでしょう、体感としてどう思われるか」「徐々に激しくなっている県内に住むクルド人の人に対してや、クルド人の人を支援する団体へ、ヘイトスピーチ…それについてどう思われるか」という質問への知事回答。意を尽くした答弁と感じたので、出典として記録しておきます。

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