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皮膚筋炎のこと (3)

月曜日、上司に連絡を入れて休みを取り、朝一番で病院へ向かった。
総合病院にかかるなんて初めてのことだったし、緊張で顔面蒼白だった。

受付で初診の手続きをして、まずは皮膚科に行くように指示された。
皮膚科では手指と、顔面の写真を撮られた。
(まぶたに紅斑が出る症状もあるそう。わたしは出ていなかった)

本命は膠原病科だった。
診察室では根掘り葉掘り訊かれた。
痛みの発生した時期、痛みが広がった順番、生活への影響、
仕事の内容、海外出張の有無、時期だったので周囲にインフルエンザに罹患した人がいないか、
手荒れ対策で使ったヘパリン類似物質入りのクリームの名称まで訊かれた。(覚えていなかった…)

1ヶ月程度の入院が必要になる、と言われた。
えっ、入院するの? というわたしの驚きもそこそこに、入院の時期を決めるための検査を行うことになった。

まずは血液検査。
「たくさん採りますが驚かないでください」と医師に送り出され、
膠原病科を出て検体検査室へ足を運んだ。
「しんどくなったりしたら言ってくださいね」と言われて採血が始まった。
もともと注射が苦手で、いつも目を逸らしているのだが、具合が悪くなった経験はない。
でも、途中でクラクラしてきた。嘘でしょ、こんなことあるのか。
「なんだかクラクラしてきました……」とまで言い切れたかどうか。
目を閉じてうつむいた頭に、「車椅子もってきますね!」という看護師さんの声が聞こえた。

身体を車椅子に移され、処置室に運び込まれた。
膠原病科の医師が駆けつけてくれた、「朝ごはん食べてなかった?」
うなずくと、検査の結果が出るまで1時間ほどかかるので、その間になにか食べておいでと。
回復してから、病院の外に出て、昔ながらの食堂のようなところでオムライスを食べた。

膠原病科へ戻ると、今度はガムテストなるものを受けた。唾液がどれだけ出るかという検査。
それが終わると、すぐに医師がやってきて、わたしに告げた。
「入院はねぇ……明日!」
「あした!?」
1ヶ月後くらいかなー、仕事的にもそれくらいがいいかなーと思っていたから驚いた。
今日はもう帰せない、というほど大至急ではないが、
それでも今週中には入院させたいし、病院の都合としても翌日からが望ましいとのこと。
今週中だったらもう明日とほとんど変わらない。
院内に無線LANが飛んでいる、少しならパソコンで仕事してもかまわないと確認して、翌日からの入院の準備をすることになった。

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