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手持ち用双眼鏡は時間を忘れる。

9月も中旬。まだまだこの時期は自宅だと夜になってもまだ暑いんです。住まいの部屋はクーラーが無いと30度超えなのです。夜半前から月が出てくる月齢でありますが、少し小高い山の駐車場は涼しく、それならもういっそのこと外で涼もうと、珈琲道具とイスとテーブル、そして双眼鏡で過ごしてきました。

誘ってはいなかったのですが、何故か友人も来ました。珈琲をドリップして晴れ間方向にある星雲星団を双眼鏡で流して見ます。ゆったりとイスに座って珈琲を飲みながら星空を双眼鏡で眺める。キラキラと綺麗な星空が双眼鏡で増幅される至福の時間。

使ったのは2台の双眼鏡。(敢えて機種名は書きません。)友人の双眼鏡もあり、3台の双眼鏡を使ってあれやらこれやら流して見ました。3台の双眼鏡ですが、口径は30mm、32mm、35mmです。倍率は7倍、8倍、9倍(順不同、あえてシャッフルしています(笑))。重量は600g弱~750gと手持ちで使用する双眼鏡としては軽量な部類ですし、どっかりとイスに座って夜空を眺めるとストレスを感じない重量感の個体ばかりでした。

この「似たようなスペック」の双眼鏡3台ですが、見比べて見ると「尖った個性の塊」的な星空を見せてくれました。得意分野が全く違うんです。「万人向けー中庸ー使い手を選ぶ」とか、「微光星と淡い星雲の描写」とか、「雲がかかった月の遠近感」「月に照らされた雲の立体感」とか、「バックグラウンドの明るさ/黒締まり」による見え味の違いとか、「中心の鋭像と視野全体の平坦さ」とか。使用した3台の差は「口径は30mm~35mm」「倍率は7~9倍」と、一般的な人たちにはほんのわずかな違いです。製造された年についても40年前~1年前の物です。本来ならば新旧の違いを感じなければならなかったのですが、新しいから良いというものではなく、一番古いもの(40年前?)が一番良く見える対象もあり、最新の物(1年前)は使い易さに特徴がありました。

「みんな違ってみんな良い」…どの機種が一番良い…と決められない、それぞれの尖った個性があることをしっかりと分かってしまったが故に、「比べてみたら良く分かるよね。俺もこいつ1台だけだったら分からんやったけど、比べちゃうとね、あと1台別な機種が欲しくなっちゃうよ。でも、一番好きなのはこいつなんだけどね。」との友人の弁が素敵だなと感じました。

あれやらこれやら双眼鏡を使って星空を見て分かった事。この記事をここまで読んでいただいたあなたには分かるんじゃないかな。

そう、「手持ち双眼鏡は時間を忘れる」んです。(笑)

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