毎日直木賞のこと考えてた

わたしが熱心に応援してる加藤シゲアキさんの著書が第170回直木三十五賞にノミネートされ、惜しくも受賞を逃した。

前回第164回直木賞に『オルタネート』がノミネートされたときは、学生から新社会人になったもののうまくいかなくてだいぶ落ち込み、新卒で入った会社を3ヶ月でやめたり、コロナが大流行したり、加藤さんが所属しているグループの形が変わったりと、いろいろあって加藤さんとグループを応援することから少し距離を置いていた時期だったので、気付いたらノミネートされていて気付いたら受賞を逃していた。
気付いたら本屋大賞にもノミネートされていたし、吉川英治文学新人賞も獲っていた。
「すごい人を応援していたんだな」と思った。

そんなゆるい熱量だったのだが、コロナ禍を乗り越えて、NEWSのおかげでたくさん元気になり、応援の熱量がモリモリになっているいま『なれのはて』が発売され、読了したとき、正直「あるんじゃないか」と思ったし、直木賞のノミネートの対象になる条件を調べたりなどした。

予想は大当たりして無事にノミネートされ、選考会の1月17日まで毎日直木賞のことばかり考えていた。

直木賞というご本人にとってもオタクにとっても重大なイベントをみんなで楽しむために、選考会を待っているあいだの「待ち会」なるもののインスタライブをやってくれたり、受賞作が発表されたあとのご本人のツイート(わたしはいにしえのオタクなので頑なに"ツイート"といいます)だったり、今回の直木賞を通して「この人を応援していて本当によかったな」と心の底から思った。


自分自身が一番悔しいだろうにオタクを真っ先に笑顔にしようとしてくれる加藤シゲアキさん、好き…


ノミネートされたときから頭の隅にはずっと「直木賞」の部屋があって、毎日訪ねていたもんだから選考会が終わって「直木賞」が退去して、なんだかずっと寂しくてぼんやりする日々が続いている。
頭の中のことがなにかまとまるかな?と思って久しぶりにnoteを書いてみたけど、いつも通りぐちゃぐちゃの文章しか書けそうにない。
まあそれでいいか

今回、『なれのはて』の受賞を祈るばかりで他のノミネート作品のことをなにも知らなったので、いまは気になっていたノミネート作品を読んで気を紛らわそうとしている。
気を紛らわすために読んでいる、というのは作品にも作者にも失礼だが、小説ほど没頭できるものにすがらないとすぐに直木賞のことを考えてどうしようもない虚無に襲われてしまうので許してほしい。
いやまあわたしが書いた作品がノミネートされたわけではないし、なぜこんなにも落ち込んでいるのか謎なんですがね…
どこまでもきしょいオタク。自己投影型。


いま読んでいる『襷がけの二人』がめちゃめちゃおもしろい。
同性二人のほっこり生活話が本当に好きなので、読めて良かったなあと思った。
最近は小川哲さんの小説ばかり読んでいて、小川哲さん読破まであと1作品だったのでそのまま読もうと思っていたけど、一度同性二人ほっこり生活話を挟んで正解だった。
『なれのはて』がノミネートされていなかったら多分出会っていなかったと思うので、『なれのはて』がノミネートされて、第170回直木賞に触れる機会ができて嬉しい。

次回作も直木賞にノミネートされたら(作品が出るごとに面白さが増しているのでまたノミネートされると思っています)次は選考会までに全作品読んで、受賞予想とかして今回とは違う楽しみ方をしたい。

文学賞、楽しいかも。
文学賞をいつも熱心に追ってる人たちの気持ちが少し分かったような気がする。



『なれのはて』絶賛発売中



おわり


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?