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「相互理解、寛容」の授業はこうする!【教材研究@道徳】
こんにちは。
今日は『「相互理解、寛容」の授業はこうする!』
このテーマで教材解説をします。
今日の内容項目は、
「相互理解、寛容」
簡単に言うと、相手の立場や背景を想像して、考えや意見を理解することです。
「道徳っぽい」と言われる項目ですね。
「相手の気持ちを考えて!」と言われたことのある人は、
きっと大勢いることでしょう。
でも、人の心なんて見えないのだから、
考えてもハズレることもあります。
考えていたつもりでも、足りなかったなんてこともあります。
では、授業ではどうすればいいのか。
それを一緒に考えていきましょう!
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 発問
4 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
3年生「日曜日の公園」(光村図書)
B 主として人との関わりに関すること
「相互理解、寛容」
3・4年の目標・・・・
自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、
相手のことを理解し、自分と異なる意見も大切にすること。
「日曜日の公園」あらすじ
日曜日に公園で「ぼく」含め4人でゲームで遊んでいた。
ぼくは、一週間前にやっとゲームを買ってもらって、
みんなとゲームができるのを喜んでいた。
そこに、よしきが来て、みんながゲームをするのを見ていた。
するとたくやが、「みんなで走って遊ぼう」と提案。
ぼくはゲームをみんなでしたいので、たくやとけんかになってしまう。
2 内容項目と教材
・この項目は、「親切、思いやり」と混同されますが、
「親切、思いやり」は、相手のことを考えて進んで親切にすること(行動)
「相互理解、寛容」は、相手のことを理解し、意見や考えを尊重すること(思考)
です。
両者は似ていますが、「親切、思いやり」は行動まで求めているのに対し、
「相互理解、寛容」は、相手の考えを尊重するという思考までしか求められていません。
・「え、ムズっ!」難しいですよね。
だから、この項目は、低学年にはなく、中・高学年にしか配当されていないのです。
・ちなみに、高学年の目標は次のとおりです。
「自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、
謙虚な心をもち、広い心で自分と異なる意見や立場を尊重すること」
高学年では、『自分の意見も相手の意見も、同じように扱う』という感じが伝わってきます。
・対して、中学年は相手のことも大切にするが、自分の意見はもっと大切にするという感じです。
つまり、中学年は相互理解度合いの重きは
自分50%、相手50%ではなく、
自分の意見の方に重きが置かれているので、
自分75%、相手25%ぐらいの感覚でいましょう。
・中心人物は以下の3人です。
ゲームをもっていないので見るだけのよしき
「走って遊ぼう」と提案したたくや
ゲームをやっと手に入れたのでみんなとやりたい「ぼく」
しかし、この3人だけでなく、他の友達に名前を決めて登場させて
新しい視点を提示することも有効でしょう。
・この教材のポイントは、それぞれが違うゴールを見ていることにあります。
たくやは、ゲームをもっていないよしきも含めて楽しく遊べる遊びをしたい
「ぼく」は、ゲームをもっているみんなでゲームで遊びたい
よしきは、ゲームはもっていないが、みんなと一緒にいたい
・たくやと「ぼく」の友達との遊びの範囲に、
よしきが入っていないため、ズレが生じています。
また、よしきの思いは語られていないので、
たくやの提案が正しかったかどうかがわからないので、
ここにもズレが生じている可能性があります。
・「相互理解、寛容」はズレがポイントになります。
授業ではこのズレを正したり、どの人が正解かを探したり、
どうすればよかったかという解決策を話し合ったりするのではなく、
なぜズレが起きたのか、ズレを生む心は何かを考えます。
その話し合いから、教材の場面だけでなく、
日常生活の様々な場面に使える気付きを
子どもたちは得て、応用していきます。
これが、「道徳的実践力」なのです。
・決してたくやが正解ではないだろうし、
「ぼく」が悪いわけでもありません。
この前提から抜け出し、フラットな頭で授業をしていきましょう!
3 発問
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