コトバ職人きしとーる(岸本亨)

九州熊本で生まれ育ち、今も在住。阿蘇を身近に生きている。 言葉と意識と身体の持つ可能性…

コトバ職人きしとーる(岸本亨)

九州熊本で生まれ育ち、今も在住。阿蘇を身近に生きている。 言葉と意識と身体の持つ可能性にずーっと興味津々。今のマイブームはカタカムナ。 Jazzピアニスト山下洋輔の文章が大好き。 自然、音楽、映画、文章創り、そして、夕方のビールと妻の手料理をこよなく愛する「還暦過ぎた少年」 ​

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文章書いてワンダーランドへ(3)

2.小林秀雄の言葉の電圧(2) この小林秀雄も、そして現代作家の筆頭ともいえる村上春樹も「書く」理由 に関して同じようなことを述べています。 「書いていくことと考えることがいっしょなんですよ。ぼくなんか書かなく ちゃ絶対にわからない。考えられもしない」 (小林秀雄『読書について』中央公論新社 157頁) 「自分のために書くだけです。僕は自分が何者か、何を考えているのか、書かないとわからないんですよ。賢い人は書かなくてもわかるのでしょうけれど。 そう、書く目的なんてない

    • 文章書いてワンダーランドへ(2)

      2.小林秀雄の言葉の電圧(1) K先生の影響で小林秀雄を読み始めた私が、最初に強いインパクトを受けた文章が「ヴァイオリニスト」という表題のついた短い随筆でした。 昭和二十年代後半に日本を訪れたメニューヒンという当時世界的な人気ヴァイオリニストのコンサートを聴いた小林秀雄が、編集者から感想文を求められて書いた一文です。 文章の前半では、音楽、そしてヴァイオリンという楽器に対して小林が抱いてきた偏愛ぶりが語られます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      • 文章書いてワンダーランドへ(1)

        1.言葉始め、文章始め言葉を用いて文章を書くという人間だけが行う行為は、どんな作用を人にもたらし、どんな意義を持っているのでしょうか? 本離れ、新聞離れ、雑誌離れが指摘され、人がどんどん活字から遠ざかっているような印象があるかもしれませんが、実はメールやラインSNSなどでごく一般の人々が文章に触れ、文章を書く機会は激増しています。 いったい、言葉って何?文章って何?という問いかけは今や誰にとってもリアルで本質的なテーマになっていると言えます。 言葉、そして文章をめぐる自

      文章書いてワンダーランドへ(3)

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