文章書いてワンダーランドへ(2)
2.小林秀雄の言葉の電圧(1)
K先生の影響で小林秀雄を読み始めた私が、最初に強いインパクトを受けた文章が「ヴァイオリニスト」という表題のついた短い随筆でした。
昭和二十年代後半に日本を訪れたメニューヒンという当時世界的な人気ヴァイオリニストのコンサートを聴いた小林秀雄が、編集者から感想文を求められて書いた一文です。
文章の前半では、音楽、そしてヴァイオリンという楽器に対して小林が抱いてきた偏愛ぶりが語られます。
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