見出し画像

2023_0830_本読み

<1325字>

冒頭の写真:
ジョギングコースの狭い暗渠の道にガガイモっぽい花発見。古事記でスクナビコナって謎の小さい神様がこれの実の船に乗ってやってくる。そして、冠毛種子が美しい。種がなるまで観察したいが、これだけはびこってると刈られてしまいそうだな。


8月30日(水)は以下を読みました。


『巨匠とマルガリータ』 
ブルガーコフ 著

集英社 世界の文学15 ロシア Ⅲ

前回から登場したステパンはヴァラエティ劇場の支配人。あやしい外国人はついに「黒魔術の教授ヴォランドです」と名をなのり、今日から7回劇場での講演の契約をしてあるんだが、と契約書を見せる。そこには身に憶えのない、しかしまぎれもなくステパン自身の筆跡でサインがしてある。出演料35000ルーブルの方は経理部長リムスキイの筆跡で10000ルーブル前払い許可がなされている。

読者としては、全部ヴォランドの黒魔術?と思ってしまう。

(音読した人:山崎)





『沖縄ノート』 大江健三郎 著 

岩波新書
Ⅵ 異議申し立てをうけつつ

沖縄返還にあたっての噴出してる問題の現場に身を置く筆者。本土の人は沖縄から見れば本当は当事者でありながらそうでないような、勝手なことばかり言っている、あるいははっきりしない存在。理解しつつ、なんとかして当事者の身になろうとしているような、文でした。

(音読した人:こいでさん)





『海峡のまちハリル』
末沢 寧史 (著), 小林 豊 (著, イラスト)

三輪舎

100年前のトルコが舞台です。バザールでは日本人の店も。というか登場人物がおじいさんの作ったマーブル紙(トルコでの呼び名はエブル)を届けに行く先がその日本人がやってる店。

どういうお話になるのかな。楽しみです。

(音読した人:はやしさん)





『犬が星見た』 武田百合子 著

岩波文庫

飛行機でまずイルクーツクへ、そこで乗り換えてノボシビルスク到着。
イルクーツクの空港で、売店にいる店番と思しき老婆に声をかけるも、

〈 土曜日だから売らないといって、腰かけたまま、身じろぎもしない。 〉

ザ・社会主義のソ連、という感じ。

時計をなんども修正したので、時間がわからなくなってきた、とありました。ハバロフスクからイルクーツク、イルクーツクからノボシビルスク、
ともに、北海道から沖縄までの距離くらいありそう。

(音読した人:きよもとさん)





『漱石・子規往復書簡集』 和田 茂樹 (編集) 

岩波文庫

明治24年の書簡。漱石の19通目。この辺は子規の返事は失われている。
句をたくさん作ったので、あとで送る、と。添削マニアの子規にはうれしいことに違いない、と思いました。

(音読した人:めいさん)




『芭蕉七部集』  中村俊定 校注

岩波文庫
『猿蓑』

夏の冒頭、ほととぎすの連発は、芭蕉の「かんこ鳥」の句で終了。

〈 うき我をさびしがらせよかんこ鳥  芭蕉 〉

です。かんこ鳥はカッコウのことで、カッコウの声は山崎には普通に夏って感じで、さびしさは感じはないです。が、子供の時に聞いた、サンサーンスのカッコウは寂しい。もしかしたらカッコウの声にさびしさを感じるのって割に一般的なのかもと思ったりします。

(音読した人:山崎)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?