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2023_1115_本読み

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冒頭の写真:
いつのまにかナンテンが実って、台風みたいな雨の後、しずくがきれいでした。ナンテンの実の季節感があまりない、と思いつつも、年賀状のデザインになっていたっけ?など思うと、冬というか初春というか、そんな時期だっけ?と思いました。


11月15日(水)は以下を読みました。


『巨匠とマルガリータ』 
ブルガーコフ 著

集英社 世界の文学15 ロシア Ⅲ

読みだして、五ヶ月。
登場人物が多くて、場面も飛ぶので、ネタバレですが、山崎自身の確認のためにも、これまでのあらすじです。
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モスクワの公園で、編集長ベルリオーズと詩人ベズドームヌイは、怪しい外国人ヴォランドに出会う。ヴォランドはピラトとキリストのことを語りはじめ、詩人はそれを体験したかのように味わう。直後、編集長は不可解な列車事故で命を落とす。詩人は、ヴォランドの企みを感じ、追うが、自分の方が狂気とみなされ、精神病院へ収容されてしまう。
一方ヴォランド一味はヴァラエティ劇場で黒魔術のショーを行い、観客はパニックとなる。劇場の運営者連リムスキイやヴァレヌーハも奇妙な体験をし、恐怖のどん底に落とされる。彼らの追っていたリホジェーエフ(ベルリオーズの同居人)も黒魔術でヤルタまで飛ばされてしまう。
病院の詩人は「巨匠」を名乗る謎の入院患者から話を聞かされる。「巨匠」は恋人の協力でピラトとキリストの小説を書くが出版されず、何者かにより流出した内容が、批判を浴び心を病んでしまう。結果、彼はこの病院に収容されている。
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リムスキイはレニングラード行きの列車に飛び乗り、リホジェーエフやベルリオーズのアパートの居住者組合議長ボソイも、精神病院に入れられる。彼は賄賂を外貨で受け取った疑いがかけられているが、これも黒魔術によるもの。しかし誰一人としてそれを信じるものはいない、

(音読した人:山崎)





『喜多川歌麿女絵草紙』 藤沢周平 著

文藝春秋

女絵のモデル、おくらは結婚したいと公言し、いつも「いいひと」の話を熱く語っているのだが、気づくと別れている、それを数えられないほど繰り返している。そんなおくらを一種の魔性の女と思いさだめ、それを描きだそうと目星をつけた歌麿なのだが、なんどかスケッチを重ねているうちに、そうではない普通さが見えてくる。
だが、ならば、つぎつぎと「いいひと」を振っていく行為は何なのか。
またまた惹きつけられるお話の展開です。

(音読した人:こいでさん)





『漱石・子規往復書簡集』 和田 茂樹 (編集) 

岩波文庫

『明治豪傑譚』についての漱石の評続く。
読む中、この本は子規のお薦めで漱石が読んだ、ということや、子規の見解にどうも賛同しかねる、という気分が満ちているのがわかってきました。
鴃舌げきぜつの書中、ということばが出て、うるさいモズの囀りを意味のわからない外国人のことばにたとえたことばだそうです。

(音読した人:めいさん)





『芭蕉七部集』  中村俊定 校注

岩波文庫
『猿蓑』

〈 髪剃や一夜に金情さびて五月雨  芭蕉 〉

ほんとは「情」という字、青のところが靑になってる字なのですが、コピペできず、文字コードからの変換もわからず。文字コードも学ばないとだめです。

それはさておき、思い出したことがあります。

製本教室に来ていたフランス人が、使おうと思って缶をあけたら、鉄製のコンパスが錆びていたのに驚いて、どういうことだ!どうしたらいいの?って質問してきました。彼女、来日したてだったんで、日本の湿度の「一夜にして」感に驚いたんですね。

(音読した人:山崎)

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