岸田浩和(キシダヒロカズ)

ドキュメンタリー監督、映像記者。Yahoo!ニュース特集、VICEなどのWebメディア…

岸田浩和(キシダヒロカズ)

ドキュメンタリー監督、映像記者。Yahoo!ニュース特集、VICEなどのWebメディア向けのドキュメンタリー制作に携わる。近作の「SAKURADA Zen Chef」は、NYフード映画際で最優秀短編賞と観客賞を受賞。関西学院大学、東京都市大学非常勤講師など。

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岸田浩和のプロフィール と 写真

#ABOUT 紹介1975年京都市生まれ。 ドキュメンタリー監督、映像記者。株式会社ドキュメンタリー4代表。 ミャンマー留学、一般企業勤務を経て、2012年に短編作「缶闘記」で監督デビュー。 長編ドキュメンタリー、ニュースメディア向け映像取材、ドキュメンタリー手法を使った企業や法人のブランディング映像、長期プロジェクトの映像記録に携わる。 大学、高校、映像学校などで、映像制作とメディア論の講師を担当。後進の育成とドキュメンタリー文化の発展に情熱を注ぐ。 #PROFILE 経

    • カレーを食べる柴犬と店じまい。

      2023年の秋、京都の実家に用があり、撮影仕事の合間に1泊2日の弾丸で帰省した。実家の台所を見て、何だかわからないがすこし違和感を感じた。 なんだろう。 違和感の正体を考えながら、小学生時代の台所に思いを馳せた。その頃の思い出と言えば、夕食の支度をしながら、キッチンでウイスキーの水割を飲みはじめるオカンの後ろ姿だ。 帰宅した自分に、オカンは「きょうは、ハンバーグやで!」などと教えてくれるのだが、そのまま料理が完成するのは五分五分の確率だった。 飲みながら、夕食の支度を

      • 【海外取材トラブル記】 〜ドバイでパスポートを無くして、運転免許証で帰国した話〜

        2018年7月。ことの始まりは、ドバイ空港の乗り換えだった。 この時、私はウクライナの取材を終え帰路についていた。 その2日前には、ウクライナ軍とロシア派民兵が対峙するボーダーラインにいた。10キロ近い防弾チョッキを着込み、死んでも文句言いません(意訳)という書類にサインして国連職員の運転する防弾車に乗り、砲撃を受けた民家を撮影していたのだ。その時は、一種の興奮状態になっており眠気も疲れも感じなかったが、キーウの空港から帰路に着いた途端、一気に疲労が押し寄せてきた。 ドバ

        • 自己紹介

          岸田浩和です。 現在は、Webニュースメディアの映像と記事を作成したり、企業のプロモーション映像を作る傍ら、ドキュメンタリー監督として、長編映画を撮っています。 【映像作家へのみちのり】 一般企業で10年ほど勤めた頃、友人の「おまえは、会社員に向いていない」の言葉がきっかけで、宣伝会議のライター座を受講しました。学生時代に、ルポライターや戦場カメラマンに憧れていた記憶がよみがえり、読者では無く取材する側に回りたいという想いが強くなりました。 講座が終わった後、友人の会社が

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        岸田浩和のプロフィール と 写真

          「お互いの存在に奮起する、虚構のドーピング」(リスタートアップ制作の裏側3)

          ■予告編(3分) ■タイトル誕生の瞬間 撮影を始めた日のことはいまでも鮮明に覚えている。 シリコンバレーのIT企業を模した、ソファーの並ぶオフィスに感心していたのも束の間、田中さんから「物件を見に行くので、一緒に来ませんか」と声を掛けられる。 向かった先は、上野や湯島と呼ばれる下町エリアだった。 「オフィスを縮小しようと思うんですよ。毎月ものすごい固定費が会社から流れ出ていくので、少しでも水の漏れるスピードを緩めることが目的です」と田中さんが引っ越しの意図を説明してく

          「お互いの存在に奮起する、虚構のドーピング」(リスタートアップ制作の裏側3)

          「滅び行く会社を撮りませんか?」    (リスタートアップ制作の裏側2)

          ■予告編(3分) ■シリコンバレーの幻想 ブータン視察から帰国して数日後、芸者東京の田中泰生さんからメッセージが届いた。「一度、事務所に遊びに来て下さいませんか?動画の相談などもありまして」 「ドキュメンタリー専門・映像制作」を掲げたとたん、仕事が激減したわたしは暇を持て余していた。金の匂いのするメッセージに、小躍りしたい気分でメッセージを打った。「すぐに、お伺いします!」 本郷のオフィスビルを訪ねると、満面の笑みを浮かべた田中さんが、出迎えてくれる。70~80人は収容

          「滅び行く会社を撮りませんか?」    (リスタートアップ制作の裏側2)

          「長編映画のはじまりは、ブータン寺院のスマホ僧侶と倒産話だった・・・」      (リスタートアップ制作の裏側1)

          ■突然の告白 2017年の秋。 僕はブータンにある寺院の境内で、ひとりの起業家から衝撃的な告白を耳にしていた。「東京でゲーム会社をやっているんです」と答えてくれたのは、芸者東京というゲーム会社を率いる、CEOの田中泰生さんだった。 すぐさまスマホで社名を検索すると、大きなカンファレンスで登壇する田中さんの写真や、世界初のARゲームを出したという記事が出てきた。”異才のゲームプランナー”というキャッチコピーが目をひく。 わたしは、検索結果に並んだ記事を指して「なんだか、

          「長編映画のはじまりは、ブータン寺院のスマホ僧侶と倒産話だった・・・」      (リスタートアップ制作の裏側1)

          岸田浩和@映像記者 #私の仕事

          岸田浩和(キシダヒロカズ)です。京都市出身、1975年生まれの映像制作者です。会社員、フリーランスライターを経て現在は、映像制作やWebメディアの取材、大学の講師などを行っています。 映像の仕事は、2つの分野を扱っています。1つ目はWebニュースメディア向けのドキュメンタリー取材で、VICE JapanやYahoo!ニュース特集に映像記事を掲載しています。2つ目は広告関係の映像制作で、WEB CMや企業のプロモーション映像の制作に携わっています。いづれも、人と物の背景にある

          岸田浩和@映像記者 #私の仕事