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【こんな映画でした】508.[恋愛手帖]
2020年 2月 8日 (土曜) [恋愛手帖](1940年 KITTY FOYLE アメリカ 108分)
日本の映画では、人名そのものを題名にする例はあまりないだろう。ところが欧米の映画ではこれがとても多いといっていいだろう。今作も女性の姓名が題名なのに、内容からしたら何とも軽い邦題にされている。
ということで内容は、結構シリアスであり、問題は女性として、はたまた人間としての生き方ということで、とても真面目なものだ。「恋愛手帖」などという訳の分からないものではない。映画の最初に次のようなテロップというか、ボードに書かれてあった。「The natural history of a woman.」
監督のサム・ウッドの作品はこれが初めてだが、今後観ていきたいと思っている。主役のジンジャー・ロジャースは、今作でアカデミー主演女優賞とのこと。私の好みではないが、いかにもアメリカの美人女優、ということで人気があったのだろう。これからも何作か観ていくことになる。
映画の作り方としてもなかなか面白かった。始めの方のシーンでは、この主人公キティ・フォイルはやや蓮っ葉な軽い女性のように描き、私(たち)をミスリードする。そうではないことは、その後の時系列に沿ったフラッシュ・バックによって説明されていき、私たちは彼女に共感し、その最後の決断にも賛意を表することができるのだ。
キティがどうしようかと考え悩むシーンは、鏡の中ももう一人の自分とやりとりしている。これは同時に二人のキティが映し出されているが、どのようなやり方で撮ったのだろう。今の私には分からない。
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