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【こんな映画でした】680.[サイコ]

2020年 9月14日 (月曜) [サイコ](1960年 PSYCHO アメリカ 108分)

 ヒッチコック監督作品。有名な作品であったが、ようやく観ることができた。そしてこの中身については、何も言わないのがベター。この映画製作の際も、キャスティングの一部には箝口令が敷かれていたとのこと。最後の最後まで観客を良い意味で騙し続けるためには、致し方ないやり方か。

 いきなりのラブシーンで、マリオン役の女優ジャネット・リーの白い下着姿が眩しい。彼女が主役だなと理解して、その後の展開を観ていくことになる。ところがある時点でノーマン役の男優アンソニー・パーキンスに「主役」が移っていく。

 私立探偵が出てくるが、脇役のまま。そこで再びマリオンの恋人サム(ジョン・ギャヴィン)が登場。同時にマリオンの妹ライラ(ヴェラ・マイルズ)が初登場。二人でマリオンを探すためノーマンのモーテルへ。そして解決に導くのだが、ここではライラというかヴェラ・マイルズが中心となる。

 彼女は「めまい](1958)を妊娠のためにキャンセルしていた(替わりにキム・ノヴァクが演じた)。ヒッチコックがキャスティングしたように魅力的な女優であった。いわば後半の主役女優は彼女ヴェラ・マイルズであった。

 どうしてもこのような映画では、女優中心になるようだ。もちろんアンソニー・パーキンスも異色な特異な雰囲気を、その演技で披露していた。もっともその出来の良さが災いしたのか、ノーマン役から脱却するのに時間が掛かったとのこと。特典映像で紹介されていた。

 キーアイテムとしては、一言では「愛」ということになる。男女間の愛、親子間の愛、家族間の愛、等々いろいろある。ここでのノーマンの愛は、母親に対するものであろう。そこから屈折して一般女性への歪んだ対応にと発展したのかもしれない。

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