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【こんな映画でした】684.[マーニー]

2020年10月 5日 (月曜) [マーニー](1964年 MARNIE アメリカ 131分)

 ヒッチコック監督作品。準主役は何というか意外な感のあるショーン・コネリー(マーク役)、撮影当時33歳。主役マーニーは前年の[鳥]のティッピー・ヘドレン、撮影当時33歳。上手い。

 もちろん娯楽映画ではあるが、重要な指摘もマーニーにさせている。つまり言うことを聞かない、人のいいなりにならない人間を「病人」であるとして断罪するということ。その顕著な例は、ナチスをはじめとしていずれの時代にも、いずこの国であろうと行われてきたように「精神病者」にしてしまうことだ。そして隔離はもちろん、酷い場合は合法的に殺してしまうのだ。

 この映画の一つの特色は、マーニーとその母親に見られる男性忌避の姿勢。それこそ病的なまでのそれが描かれている。対してマークの寛容さと愛情は、普通に見られるようなものではない。相当なものだと思う。お金に余裕のあることも必要条件だが、それだけでは十分条件ではない。ということで良くできた人物として造形されている。

 そして何よりラストは、ハッピーエンドなのである! 無論これからもまだ解決しなければならない問題は残っているのだが。

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