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【こんな映画でした】33.[エディット・ピアフ ~愛の讃歌~]

2022年 2月19日 (土曜) [エディット・ピアフ ~愛の讃歌~](2007年 LA MOME THE PASSIONATE LIFE OF EDITH PIAF LA VIE EN ROSE フランス/イギリス/チェコ 140分)

 オリヴィエ・ダアン監督作品。マリオン・コティヤール(撮影当時31歳)主演。彼女の出演映画は、知らないうちにこれで5本目となる。ジェラール・ドパルデューが最初にピアフを見つけた人物を演じている。ともかくピアフの音楽の素晴らしさに感動させられる。身体が震える。それはもしかしたら、彼女の悲惨な人生を見させられているから、そう思うのかもしれないが。

 音楽というのは、声に始まり、声に終わる。つくづくそう思わせられる。ややだみ声のピアフの声の魅力は独特だ。天性のものがあるのは間違いないが、それでも専門家にレッスンを受けている。

 わずかに47歳で亡くなったのは惜しまれるが、それこそ後悔はなかったのだろう。人生に欲を言っても始まらない。ネグレクトの母親、優しいけれど生活力のない父親、真に女性として愛してくれる男性には巡り会えず。いや一人、マルセルという名前のボクサーが出てきている。彼には本当の愛情を感じていたようだが、飛行機事故で失う。それも彼女に会うために、急いで手配できたチケットの飛行機で。

 子役が年齢順で二人出てくる。後の子、10歳ということだが、その時、父親の大道芸とともに歌ったのが「ラ・マルセイエーズ」。字幕はきちんとあの残酷な歌詞を訳してあった。時に1925年。フランス人にとっては第一次世界大戦の後遺症がまだ残っている頃だろう。そのせいか聞き惚れていた人たちはお金を出していくのだった。きれいな歌声だった。音楽は無上の喜びを与えてくれる。

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