見出し画像

【こんな映画でした】38.[ジャックとジル]

2022年 3月 3日 (木曜) [ジャックとジル](2011年 JACK AND JILL アメリカ 91分)

 デニス・デューガン監督作品、初めて。主演の双子の一人二役をアダム・サンドラー(撮影当時44歳)、初めて。妻役のケイティ・ホームズ(撮影当時31歳)はこれまでに3本ほど観ている。

 内容はもうシッチャカメッチャカで、ガミガミ思わずに楽しんで観たらいい。オープニングシーンとラストシーンは、嘘か本当か分からないが何組かの双子を登場させて紹介している。

 ともかく一人二役なので大変だったろう。特に女装の方のメーキャップは。あのロビン・ウィリアムズの[ミセス・ダウト]でその大変さを垣間見たので。

 あとゲスト出演というか、日本映画なら友情出演ということで、アル・パチーノにジョニー・デップ、さらに気が付かなかったがジョン・マッケンローも出ていたようだ。

 アル・パチーノはこのようなコメディでもひたすら真面目に演じている。そのようにしかできない真面目な人なのかもしれない。シェイクスピアの舞台でジャックから携帯電話が掛かってきて、舞台を中断して話し出すということもやっている。これは現実に舞台中に鳴る携帯電話への皮肉でもあるだろう。

 真面目な演技だが最後に、器用にもCMも演じている。虚構だろうが、「ダンキンドーナツ」のもの。もっとも実際には使わないようにと言って、ジャックをがっかりさせている。現実にはおそらく彼は何のコマーシャルもやってないだろう。アメリカの俳優は結構そのあたりしっかりとした自分の考えを持っているようだから。(日本の俳優の場合は、事務所に所属する会社員のようなものだから、拒否できないのだろう。もっともペイもいいので断れないということでもあるだろうが。)

 別の視点からするとなかなかシリアスな内容をさりげなく提示しているとも言える。ユダヤ人問題である。開口一番というか、映画が始まってすぐにユダヤ人に関する微妙な言葉のやりとりが主人公とその部下との間に交わされる。それは親しく仕事を共にしているからであるのだが。

 そのシーンで、私はそんなユダヤ人差別的な話題に触れて大丈夫なのかなと心配をした。しかし、まもなく気が付いた。この映画はそもそもがユダヤ人の映画なのだった。ユダヤ人の家族が集まって、宗教的なお祭りをやったり、と。

 ハリウッドがユダヤ人に対しては当然好意的であるので、このような映画が作りうるのかもしれない。そのあたりのことはまだ勉強してない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?