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【こんな映画でした】291.[黄昏]

2021年 3月19日 (金曜) [黄昏](1951年 CARRIE アメリカ 122分)

 この[黄昏]と題された映画は何本もあるのだと、今回知った。これはウィリアム・ワイラー監督作品。この監督では何と言っても[ローマの休日](1953)、そして[ベン・ハー](1959)だろう。

 主演のジェニファー・ジョーンズ(撮影当時31歳)は、私にすればエリザベス・テーラーに似ている感じがした。彼女は何と言っても[慕情](1955)で有名か。私には最近観た[終着駅](1953)が印象深い。あと[タワーリング・インフェルノ](1974)にも。ローレンス・オリヴィエは悲劇の主人公となるが、撮影当時43歳。演技が細かい。貫禄である。

 しかし原題は、彼女の名前なのだった。とりあえずのエンディングは、キャリーのもとを去っていく主人公、その開け放されたドアを映して終わる。ここは観客として見ていて、キャリーがその場を離れたら、彼は立ち去るだろうと十分予感させるものだった。にもかかわらず彼女は、事務所へ。ガスの火を付けたままで。アンハッピーエンドというべきなのか。

 概して観ていて辛い映画ではあったが、最後の最後も辛いものがある。素直になれればいいのだが、食い違いがついに彼らに破綻をもたらすということなのか。もっとも、その後日談を作るとすれば、再度キャリーが探し出し、二人で幸せに暮らしました、となるのだろうが。

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