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【こんな映画でした】601.アラン・レネ短編

2020年10月31日 (土曜) [ヴァン・ゴッホ](1948年 17分 フランス)

 アラン・レネ監督作品。短編。モノクロ。ゴッホの作品をあたかも紙芝居のようにして撮影している。ナレーション付き。もしこれを今、カラー版で再現できたら、と思った。

2020年11月 2日 (月曜) [ゲルニカ](1949年 13分 フランス)
2020年11月 2日 (月曜) [ゴーギャン](1949年 12分 フランス)

 アラン・レネ監督作品。[ヴァン・ゴッホ](1948年)同様のモノクロの作品。[ゲルニカ]の絵の中の人の顔とか、牛の顔とかのデフォルメの意味がようやく分かったような気がした。まさしく空襲を受けて、苦しむ人々であり動物たちの姿を描いているのであった。

 [ゴーギャン]は、やはりその生涯、それも画家を志してからの苦難の歴史を描く。不遇な後半生であったようだ。今にして、名前は残っているとはいえ。

2020年11月16日 (月曜) [世界の全ての記憶](1956年 TOUTE LA MEMOIRE DU MONDE フランス 21分)

 アラン・レネ監督作品。パリの「国立図書館」を描いたもの。単なるドキュメンタリー・紹介番組といったものとは違うようだ。少しは(ある意味、すべてだが)演出もあるように思われた。たとえば係員の一人が画面の向こうへ肩にものを乗せて歩いて行く。その直後に画面右側から左側へ別の係員が車を押して横切っていく。

 その規模の大きさにはやはり驚かされる。まだ時代が時代だけに、索引カードを一冊につき20枚作成するなど、アナログである。まだコンピュータの時代は来ていない。

 それにしても知の遺産というか、人類の知的財産は凄いものであり、その保存・管理の大変さは国家的規模にしてはじめて可能なのだと思い知らされる。そして永久に伝えていくことの困難さも。

 人間にとって必要なものというのは様々あろうが、この本を中心とした文化的産物も必須のものなのだとあらためて思わせられる。

2020年11月16日 (月曜) [スチレンの詩](1958年 LE CHANT DU STYRENE フランス 13分)

 アラン・レネ監督作品。スチレンとは一体何かと考えすぎてしまった。要するにプラスチックなのだ。この映画はまさにその原料であるスチレンのドキュメンタリーであった。とてもカラフルな映像で、かりにお勉強の教材としても十分に観られるものであった。
 ともかく色使いが良い。他の4編と違い、こればかりはカラーで良かったというべきか。

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